公共土木工事を主体に「直営施工」に取り組む地域建設会社らの協議会が発足し、自社で雇用する技能者のスキル向上を促す検定制度の創設で検討に入った。当面は会員企業の社員を対象とする検定として国の認定取得を目指す。将来的に会員外にも門戸を広げ、業界全体へ普及させる道筋を描く。技能者育成とセットで、直営施工の強みを最大限引き出す工程マネジメントなどのノウハウも会員間で共有。施工の効率化で高収益を生み出す強固な経営基盤を確立する。=2面に関連記事
土木施工の直営部隊を抱える元請11社を会員に「直営施工・次世代技能者育成協議会」(ASPEC、会長・福澤直樹フクザワコーポレーション社長)が16日設立した。各社とも若年層が減少する地方部に根を張り、担い手確保の難しさが深刻化する状況を共有する。ASPECで技術者・技能者の育成手法などを共有・体系化し、各社の直営施工体制の生産性向上効果を高める。高収益を実現し社員全員の魅力的な労働条件として還元する意向を示す。
同日には、先行事例としてフクザワコーポが運用する「バックホウ操作」と「土木型枠組み立て」の社内検定制度を会員らに公開した。国の技能検定制度で土木関係の職種は限定的で、技能者のスキル向上を確認・評価する仕組みに乏しい。同社は自前で研修テキストを作り、2005年には長野県の技能評価認定を取得。社員のモチベーション向上や技能の継承につなげている。
新団体の設立を機に、各社の育成ノウハウを持ち寄り、統一的な検定制度の確立を目指す考えだ。現状は会員の多くが現場のOJTに頼っているが、ベテラン層の離職が進む中、従来と異なる持続可能な育成モデルの必要性は一層高まる。まずはASPECの社内検定として厚生労働省の認定を団体単位で取得し、各社の社員のスキル向上に活用する。団体の法人化などを経て、業界全体に水平展開する方策も模索する。
直営施工を担う技能者の育成は「多能工化」がポイントになる。フクザワコーポもバックホウと型枠の両方のスキル向上を奨励する。社員技能者の柔軟な配置で円滑な工程管理を実現し、施工全体を効率化する狙いがあるためだ。ASPECでは旧来の重層・分業的な施工体制では実現が難しい、直営施工ならではの施工管理の在り方も追求する。







