「なにそれ?」と首をかしげられるようなことが、妙に気になる性分である。小欄の場合、それは洗濯機だ。スイッチ一つで後は機械が勝手にやってくれる。そう分かっているのに、つい洗濯槽をのぞき込んでしまう。シャツとタオルは偏っていないだろうか、きちんと洗濯液につかっているのか。心配したところで、洗濯機はお構いなしだ▼先日も梅雨の晴れ間に洗濯機をのぞき込み、グルグル回る洗濯槽を眺めていた。その姿はさながら品質検査員。家族から見れば、不審者そのものだったろう▼もっとも、こんなことができるのも洗濯機のおかげだ。ひと昔前まで、洗濯は手間も時間もかかる重労働だった。家族全員の洗濯物と向き合った人たちが、洗濯機の前でぼんやり過ごす私を見たら、「あんた、暇だね」と失笑するに違いない▼洗濯機はきょうも黙々と回り続ける。その様子をじっと眺めながら、洗濯物がきれいになるのを待っているのか、つかの間の何もない時間を味わっているのか、自分でもよく分からない▼洗濯機がグルグルと回り、水の音が響く。便利さが生んだのは、案外、こんな真っ白な時間なのかもしれない。







