第4回OCAJIプロジェクト賞・9

2026年8月5日 第4回OCAJIプロジェクト賞

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 ◇UMCシンガポール工場
 □竹中工務店□
 台湾を拠点に世界各国で半導体を受託生産しているユナイテッド・マイクロエレクトロニクス・コーポレーション(UMC)が、シンガポール北東部のパシリス地区に建設した最先端の半導体生産工場になる。2026年に量産開始予定で、UMCがシンガポールで展開するウエハー(半導体基板)生産能力は、他の工場分も合わせて年間100万枚を上回る。
 11万1753平方メートルの敷地に7棟の建屋とガスプラントを配置する。総延べ床面積は33万2800平方メートル。7棟の内訳は▽メイン製造棟=4階建て延べ16万0205平方メートル▽基幹施設棟=地下1階地上4階建て塔屋1階延べ10万2197平方メートル▽事務所棟=地下1階地上9階建て延べ3万9345平方メートル▽受変電施設棟=地下1階地上3階建て延べ7648平方メートル▽排水処理施設棟=地下1階地上3階建て延べ9450平方メートル▽コンプレッサー棟=2階建て延べ7010平方メートル▽廃棄物集積棟=平屋1392平方メートル。シンガポールでは最大級の半導体生産工場になる。
 同国政府系のコンサルタントであるSurbana Jurongが設計コンサルタント、台湾のプラントエンジニアリング大手であるL&K ENGINEERINGが詳細設計、竹中工務店が施工をそれぞれ担当した。事業の実施期間は22年9月~24年5月。
 竹中工務店の担当者は「最大の挑戦は22カ月という異例ともいえる短い工期だった」と振り返る。受注後、リードタイムがほとんど確保されない状況で着工。複数棟同時に基本設計と実施設計、施工図の作成、施工をほぼ並行する必要があった。
 そこで鉄骨トラスの大型化やフルプレキャスト(PCa)コンクリート工法の採用、ICTを最大限活用した安全管理などに取り組んだ。周辺で稼働する別の工場運営や住民の暮らしに支障を来さないよう、振動や揮発性有機化合物の防止対策などにも細心の注意を払った。
 近隣の敷地外11万平方メートルを仮設エリアとして賃借し、鉄骨やPCaコンクリート部材のストック・地組み・検査ヤードも設置。現場への迅速な搬入を可能とし、円滑な複数棟同時施工を実現した。
 25年4月にシンガポール政府の関係者が多数出席し、開所式が開かれた。先進製造拠点を目指す同国のビジョンにも密接に合致した施設になる。

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