回転窓/命を守る行動のために

2026年9月28日 論説・コラム [1面]

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 〈レッカー移動待ち〉--。台風25号が通り過ぎた翌日、住まいのある地元の道路に、こう書かれた紙をはった1台の乗用車が放置されていた▼そこは幅員の狭い道路が下り坂から上り坂にちょうど転じるところで、豪雨による冠水で立ち往生したのだろう。周辺に人家も少ない場所で車が止まってしまい、ドライバーが味わった恐怖は想像に難くない▼今年5月末、河川氾濫や大雨、土砂災害などについて、5段階の警戒レベルに対応する新たな防災気象情報の運用が始まった。それから数カ月足らずの間に、命の危険が迫るレベル5の特別警報が、各地に相次いで出されるという深刻な状況が続いている▼こうした中で懸念されるのは、レベル4や3であれば「まだ安全ではないか」と捉えてしまうこと。レベルの数字が小さいからといって、危険性を過小に認識するのは禁物だ▼異常な事態に直面した時、自分だけは大丈夫だと思い込んでしまう、いわゆる「正常性バイアス」が働くと、災害時に避難行動の遅れにつながる。バイアスを自覚し、いざという時に命を守る行動が取れるよう、日頃から心構えをしておきたい。

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