政府が補正予算に依存した財政運営から脱却する姿勢を鮮明にする中、発注・施工時期の平準化を求める声が建設業界で強まっている。当初と補正に予算措置が分散されてきたことで発注時期が平準化されてきた側面があり、この構図が崩れかねないとの懸念があるからだ。建設業の主要4団体トップらが28日に開かれた井林辰憲国土交通相との意見交換会で相次いで話題に出し、施工余力の十分な確保のためにも平準化への確実な対応を要請した。=2面に関連記事
公共工事を主体とする会員が大半を占める全国建設業協会(全建)の今井雅則会長は、当初予算で措置しても年度当初の4月から工事に着手できる仕組みが不可欠だと強調。「ゼロ国債のような工夫が必要だ。地方自治体は国の予算が決まらないと前に進まない。それを見越し、早め早めの連携と対策を」と要望した。
自治体発注工事を受注する会員が多い全国中小建設業協会(全中建)の河崎茂会長も、特に市町村で発注者の設計が間に合わず、これまでよりも年度末に工事が集中する事態に陥ることを懸念。「予算の在り方が変われば、発注者もそれに即した発注方法を検討すべきだ。国からも(自治体に)指導してほしい」と述べた。
専門工事会社の経営安定化と雇用維持・処遇改善を推進する観点で、建設産業専門団体連合会(建専連)の岩田正吾会長は仕事量の繁閑差対策を取り上げた。「違法派遣や偽装請負にならない新たなルールを構築してほしい」と訴えた。
日本建設業連合会(日建連、押味至一会長)の蓮輪賢治副会長土木本部長も「大手と中小を問わず、資機材や技能者の確保、インハウスエンジニアの人員配置の観点でも施工の平準化は重要だ」と指摘。週休2日の定着など働き方改革にもつながるとした。
各団体とも当初予算化を否定してはいない。定常的な予算措置につながり、先々の予見可能性も高まるという意味で政府の姿勢を歓迎する。井林国交相は各団体の意見を踏まえ「事業執行官庁の国交省で対応していくことが何よりも大事だ。現場で働く皆さま方に迷惑をかけないように取り組む」と応じた。








