観魚荘倶楽部/内本浩亮の茶室移築保存を計画/一般社団法人化し支援募る

2026年10月7日 行政・団体 [11面]

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 九州の電力事業や観光業の発展に寄与し俳人や茶人としても知られる内本浩亮(1885~1977年)の茶室「總庵」(福岡市中央区浄水通)を移築保存する計画が進んでいる。遺族から「茶道や建築を学ぶ人の学びの場として役立てたい」と相談を受けた有志らが「観魚荘倶楽部」(代表・荒井圭一郎大阪工業技術専門学校大工技能学科長)を発足させ、移築実現に向けた活動を行っている。
 茶室は内本が暮らした邸宅「観魚荘」の敷地の一角にあり、W造平屋約35m2。初代は1939年に完成した。設計・施工は清水組(現清水建設)で、設計は同社の設計技師である大友弘、施工は日本を代表する数寄屋大工の中村外二が手掛けた。45年の福岡大空襲で焼失したが、大友、中村両氏が再結集し同一図面を使用して55年に再建された。
 移築計画のきっかけは清水建設社員らによる戦前に同社が手掛けた邸宅を調査、記録保存する活動で、観魚荘の存在や内本の人物像などを知ったこと。2024年10月の文化庁の調査では文化遺産相当の価値があるとの評価だった。
 内本の孫の男性が活用を模索していたが具体化する前に亡くなり、敷地も27年末までに売却されることが決まった。
 移築には億単位の資金が必要との試算もあり、倶楽部を一般社団法人として正式に発足させ、企業や個人から広く支援を募りたい考えだ。