札幌市/新MICE施設整備基本計画案/延べ3万8000平米、597億円

2026年10月8日 工事・計画 [6面]

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 札幌市は、中央区中島公園周辺での新設を検討している新MICE(国際的なイベント)施設整備の基本計画案を発表した。施設規模は延べ約3万8400平方メートルで、単館で最大5000人規模のイベントを開催できる施設を目指す。事業費には約597億円を試算。事業手法はBT(建設・移管)+コンセッション(公共施設等運営権)方式のPFI手法を採用し、2028年度に事業者を公募する方針だ。
 市では中央区南10西3にある札幌パークホテルの建て替え計画に合わせ、一体的に実施する民間再開発事業として新MICE施設の整備を計画。26年の供用開始に向け、18年度に基本計画を策定し事業を進めていた。しかし新型コロナウイルスの流行による経済情勢の変化から、20年度に事業の延期を決定。当時地下2階地上5階建て塔屋1階延べ約3万2400平方メートル、概算事業費約341億円としていた事業計画を再検討していた。
 基本計画案によると、建設予定地は中央区南10条西3丁目。札幌パークホテル敷地内北側で、現在は駐車場となっている敷地(敷地面積1万2600平方メートル)。当初は一体的に整備する方針だった札幌パークホテルとは別々に建設するが、建て替え後の新ホテルとは、新MICE施設と一体的に利用できるような施設面の連携を図るとともに、各国首脳級・閣僚級が参加する政府系国際会議などの誘致を念頭に、飲食・コンシェルジュなどのサービス提供でも相互に協力していく。
 施設は地下1階地上5階建て延べ約3万8400平方メートルの規模を想定する。1階には展示やイベント、中規模のコンサートなどが開催可能な3200平方メートルの多目的ホールを配置。約2000平方メートルのメインホールは4階に配置し、学会やセミナー、企業会議などを幅広く受け入れられる設備とするほか、比較的小規模なコンサートやディナーショー、パブリックビューイングなど市民のエンターテインメント利用への対応も検討する。会議室は大小15室合わせて約3400平方メートルを整備し、2~5階に分散して配置する。
 施設整備に当たっては、国際的な誘致力を強化するためエネルギー負荷を抑制した建築設計に加え、設備システムの高効率化による省エネルギー化や再生可能エネルギーの活用などを検討し、ZEB Ready相当以上の環境性能を目指す。
 事業費は最近の資材費や労務費などの建設費の上昇やZEB化に必要な費用を考慮し、昨年9月の基本方針の段階から5億円増加して597億円と試算。内訳は建物整備費が約492億円、土地取得費が約105億円を想定する。
 事業手法は、従来手法と比べ5・8%、約40億円の財政負担削減効果が見込めることや、設計・施工から運営までを一体的に実施することに加え、運営権を付与することで民間事業者に収益拡大に向けたインセンティブが働き、利用者サービスや施設の魅力向上が期待できることから、BT+コンセッション方式を採用。事業期間は15~20年程度を想定し検討を続ける。
 今後は一般意見募集を実施して本年度中に基本計画を策定する。27年度に実施方針や要求水準書を作成し、28年度に事業者を選定する。29年度に基本設計、30年度に実施設計を行い、31年度に着工、33年度の完成・開業を目指す。