大成建設らは、山岳トンネル工事のコンクリート吹き付け作業に使うロボットをリモコンで操縦できる新システムを開発した。機体の周囲が見渡せる安全な場所から、走行・停止や速度などをコントロール。オペレーターが機体の外側から操縦するため、周囲の安全を確認する誘導員を置く必要がなくなる。9月から施工中の現場1カ所に導入し坑内で運用している。
吹き付けロボットのリモコン走行システム「ヘラクレスRC(ラジコン)」は、山岳トンネル工事向け建設機械の開発・販売などを手がけるエフティーエス(東京都中央区、木村浩之社長)と共同開発した。同社が8日から山岳トンネルの工事関係者向けに一般販売する。
前後進や速度調整、クラクションによる合図、アウトリガーの操作、ケーブルの巻き取り・巻き出しなどの機能をリモコンに集約。運転席からの通常操作も切り替え可能で、さまざまな施工条件に対応できる。
操作中は回転灯と音声アナウンスで、周囲に機体が動いていることを知らせる。機体の前後を確認し、リモコンにある安全スイッチを押さないとエンジンが始動しない。操作レバーには意図しない操作を防ぐ機構も採用。リモコン本体への大きな衝撃を検知すると、機体が緊急停止する。誤操作やオペレーターの転倒などの異常時に機体が安全に停止する。
山岳トンネル工事は、掘削した壁面にコンクリートを吹き付ける作業に専用ロボットを使う。機体が長く、運転席から前後や周囲を直接確認しにくい。特に資機材や設備が並ぶ坑内を移動する場合、オペレーターと別に誘導員を置く必要がある。吹き付け作業の自動化・遠隔化が進んでも、機体の移動に最低でも2人が必要で、省人化の課題となっている。









