田中鉄工/廃食油活用しアス合材製造/佐賀県多久市でプロジェクト始動

2026年10月8日 企業・経営 [13面]

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 アスファルトプラントメーカーの田中鉄工(佐賀県基山町、村田満和社長兼最高経営責任者〈CEO〉)は、地域で回収した廃食油を精製した上でアスファルト合材を製造する際の重油などの代替燃料として活用し、地域の道路整備に還元する「Roa(d)cal(ロードカル) SDGs Project」を佐賀県多久市で開始した。エネルギーの地産地消によりゼロカーボンシティーや循環型社会の実現に貢献する。
 同プロジェクトの導入は長崎県大村市、北海道小樽市、福岡県大牟田市に次いで全国4番目となる。
 多久市では2050年までに二酸化炭素(CO2)排出量実質ゼロを目指すゼロカーボンシティーを宣言し、25年1月に同社、全国油脂事業協同組合連合会、九州フードリサイクル事業協同組合で4者包括連携協定を締結。市内3カ所に回収ボックスを設け家庭系廃食油の回収を開始した。
 今年8月までに累計3366リットル、500ミリリットルペットボトル6732本分の廃食油を回収。これらは5月までは主に大村市の合材工場で利活用していたが、6月に松尾建設多久合材工場(多久市)で利活用を始めた。
 同工場では3カ月で約35トンのCO2を削減し、製造したアスファルト合材約5200トンのうち約43%は多久市や隣接地域の道路や駐車場の舗装に使用された。
 6日に同市役所で開かれたプロジェクト発表会で村田社長兼CEOは「アスファルトプラントを地域の資源循環、脱炭素、炭素固定、CO2利活用を支える、地域のGX拠点へ進化させていきたい」と話した。
 香月正則市長は「取り組みを市民の皆さんの力を生かして全国に広げていく」と決意を表明。松尾建設の井手哲也取締役兼専務執行役員はアスファルト合材製造時のCO2排出量割合の高さが課題だったとし「地元企業の代表としてプロジェクトを推進し、地球環境の調和に努め、社会に貢献していく」と述べた。