全国建設業協会(全建、今井雅則会長)は9日、2027年度税制改正の要望書を国土交通省の須藤明夫不動産・建設経済局長に提出した。「取引相場のない株式の評価方法の見直しの凍結」を求め、適切な方式への見直しが実現するまで現行方式を維持するなど、地域建設業の事業承継を阻害しないよう訴えた。檜山典英経営委員会委員長と馬場弘昭税制専門委員会委員長が須藤局長に要望書を手渡した。
新方式の残余利益方式では、地域を支える中核的な中小企業の株式評価額が大幅に上昇する可能性がある。日本商工会議所(日商)の試算では、評価額が現行方式の2~5倍近くに達し、相続税負担が数千万円から数億円規模で増加する事例も確認されている。
地域建設業が保有する資産には、災害対応に不可欠な資機材や、事業継続に必要な不動産も含まれる。評価額の上昇に伴い、相続税負担が増えれば、事業承継に支障を来す恐れがある。
須藤局長は「この方式が採用されると大きな負担となり、事業承継が困難になるという大きなインパクトであり、われわれも問題意識を持っている」と理解を示した。
続けて「国交省の所管は建設業だけでなく運輸系の職種もあり、中小企業にとっては同じ問題と考えられる。現在、省内でどの程度の影響があるか調べている」と説明。「国交省として強い問題意識を持ち、他省庁と連携を取りながら対応していく」と応じた。








