政府/安保3文書改定、インフラの在り方も焦点に/防衛ニーズで効果・機能検討

2026年10月16日 行政・団体 [1面]

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 政府が年末に予定している防衛力整備計画など安全保障関連3文書の改定で、インフラ整備の在り方も焦点になってきた。14日に公表された有識者会議の議事要旨によると、公共インフラについて「民生ニーズが乏しくても防衛省の強いニーズがある整備を検討する方針は政策として非常に重要」といった意見が出ている。陸・海・空統合の輸送網の構築や重要施設の抗堪性と早期復旧能力の確保を求める意見などもある。
 3文書改定に向けた「総合的な国力から安全保障を考える有識者会議」が9月17日に開いた第4回会合の議事要旨を政府が公表した。会合で内閣官房は「総合的な抑止力・対処力強化」のための政府横断の取り組みとして、自衛隊や海上保安庁も利用する「特定利用空港・港湾」の追加や対象道路を拡大したり、民生ニーズが乏しいながらも「防衛省の強いニーズがある整備」の在り方を検討したりする方針を説明していた。
 委員からは、公共インフラ整備に関し、民生に必要な空港などを整備し自衛隊や海保が利用する従来の発想から「一歩進み」、民生政策の副次的効果を安全保障に役立てるのではなく「安全保障上必要な効果・機能を先に特定し、それを実現するため各省庁の政策を逆算して動かすべきだ」という提案があった。有事の装備や物資輸送は「鉄道の活用が不可欠」とし、空港、港湾、道路と有機的に連接した「全国的な陸・海・空の統合した輸送網」の構築を求めた委員がいた。鉄道施設が攻撃対象になり得るため、抗堪性と復旧能力の確保も挙がった。
 特定利用空港・港湾などに地方自治体の管理施設を追加した場合、防護・修復する人員や資源が分散することから、攻撃への対応を含めた検討が必要という指摘もあった。政府横断の取り組みは、ぜい弱性から優先順位を付け「サイバー、海洋、インフラ等の各分野がどうつながるのかというビジョンを示すことが重要」と強調した委員がいた。
 有識者会議は次回会合を今月下旬に開く。政府は、今後の議論と与党との調整を踏まえ、3文書の内容を最終判断する。