鹿島は、ダム基礎処理工でボーリングとグラウチングの作業を自動化し、24時間連続施工を可能にする技術を開発した。一連の削孔作業を自動化する「自動ボーリングマシン」と、セメントミルクの配合決定から注入・洗浄までを自動化する「自動グラウチングシステム」で構成。秋田県東成瀬村で施工中の成瀬ダム堤体打設工事(発注者・国土交通省東北地方整備局)の現場で実証し、生産性向上の効果を確認した。
ボーリングとグラウチングの作業を自動化し、無人での施工を可能にする。自動ボーリングマシンは、ボーリングロッドの脱着を含む一連の削孔作業を自動化し、熟練技能者と同等以上の削孔速度を確保する。
自動グラウチングシステムは、管理室と中央プラント、セメントミルクの濃度を任意配合する原液希釈装置がある自動グラウチング用注入プラント、パッカー装置で構成。水押し試験からセメントミルクの配合決定・製造・注入指示、注入時の運転管理、注入後のプラントと配管の洗浄まで一連作業を自動化する。
ボーリングとグラウチングいずれの作業も異常を検知した場合、設備の自動停止や現場関係者への自動アラートに対応する。
同社によると、ボーリングとグラウチング作業で1ステージ(セメントミルク注入区間約5メートル)を施工する場合、準備と片付けを含めた1サイクルに約15時間かかる。新技術を成瀬ダム堤体打設工事現場で基礎処理工の一部に検証した結果、従来工法に比べ日当たり施工量を50%向上し、基礎処理工の1サイクルに要する人員を最大70%削減できることを確認した。技能者が本来休憩・交代する時間も無人で作業を継続でき、24時間連続や複数箇所の同時施工も可能になる。
今後、ダム工事の基礎処理工で自動化技術のさらなる高度化と適用範囲の拡大を目指す。








