JR東日本/羽田空港アクセス線整備事業/16日にシールド機発進

2026年11月9日 企業・経営 [4面]

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 JR東日本は羽田空港アクセス線整備事業で、アクセス新線のトンネル掘進を16日に開始する。区間延長5キロのうち、東京貨物ターミナル側(品川区)から地下約20~45メートルの深さで、延長約2・3キロをシールドマシンで掘り進め、トンネルを構築する。地中の可燃性ガスに配慮し、泥水式シールド工法を採用。2027年11月16日の掘進完了を予定する。新線は31年度の開業を目指す。6日、報道陣に現場を公開した。
 東京都品川、大田両区で進める「羽田空港アクセス線新線空港外工区建設」工事は、鉄建建設・鹿島・東亜建設工業JVが施工している。羽田シールド作業所(品川区)では、約0・2キロの発進立坑や開削トンネル、U型擁壁を構築。シールドマシン「はるとん」の設置が完了した。
 はるとんは外径11・8メートル、奥行き12・7メートルで、マシン後方には制御盤や緊急用資材などを積んだ台車10台を連結する。カッターの回転速度は1分間に1周程度。シールドトンネルは外径11・6メートル、内径10・6メートルを計画する。最大縦断勾配は33‰(パーミル、千分率)で、トンネル内には上下線用の線路2本を敷設する。線路下には、トンネル火災を想定した換気設備付きの避難空間や保守空間(ともに高さ約2・2メートル)を整備する。
 トンネル覆工のRCセグメントは厚さ50センチ、長さ180センチ。1リングは9ピースで構成する。「軌道に乗れば、1日に10メートル掘進し、5~6リングの構築を目指す」(JR東日本東京建設プロジェクトマネジメントオフィス羽田アクセスプロジェクトセンターの山崎聡氏)という。掘進は24時間体制で進め、うち16時間を掘進、残りを土砂の搬出に充てる。
 掘削ではメタンガスの発生が予測されるため、泥水を土砂に混ぜて掘削する泥水式シールド工法を採用。シールド内で土砂が露出しない利点がある。発生した残土は泥水管を通じて、東京貨物ターミナルに整備したプラントに送る。プラントでは1日に最大約2000立方メートル分の土砂が処理できる。
 アクセス新線は、JR東日本が同作業所のある東京貨物ターミナル側、国土交通省が羽田空港側からそれぞれ掘進する。東京貨物ターミナル側から約2・3キロの地点で、羽田空港側からのシールドトンネルと地中で接合する予定。はるとんは接合後に解体し、地上に運搬する。山崎氏は「新線をシールドトンネルで構築する技術的チャレンジがいよいよ結実する」と意気込んだ。
 アクセス線は羽田空港の第2ターミナルにつなぐ計画だが、山崎氏は国際線が発着する第3ターミナルまでの延伸にも言及。物理的には可能として、「国際線の利用状況次第で整備を検討する」と述べた。