BIMのその先を目指して

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BIMのその先を目指して・39/樋口一希/大和ハウス工業の「どこでもストア」  [2018年2月8日]

見たい領域を選択して内覧可能

「どこでもストア」のブースと内部風景

 既存の産業領域にICT技術を導入し、撹拌(かくはん)して新たな事業分野を創出する。仮想通貨などで話題沸騰のフィンテック(Financial Technology)、物流革命を起こすロジテック(Logistics Technology)に続き、不動産テック=ReTech(Real Estate Technology)ともいえる動きも顕在化している。大和ハウス工業が実施を公表したVR遠隔接客ブース「どこでもストア」について報告する。

 □AR/VRを集客・相談・媒介・内覧・交渉・重説などの顧客対応時に援用して効率化や新たな価値創出□

 不動産テックの象徴事例としてはシェアリング型民泊サービスの「AirBnB」、空き会議室、空き民家、空き駐車場などスペース・シェアリング型の「スペースマーケット」、不動産クラウドファンディングの「Crowd Realty」などがある。直近では、AR/VRなどのテクノロジーを集客・相談・媒介・内覧・交渉・重説などの顧客対応時に援用して効率化や新たな価値を生み出すサービスが注目を集めている。
 従来も一戸建て住宅やマンション購入時には内覧、下見が欠かせなかったが、各地に点在する物件を見て回るには限りがあった。VR遠隔接客ブース「どこでもストア」を用いれば、1カ所のブース内で顧客の希望に応じて複数物件を内覧できる。名は体を表すように、ドラえもんの「どこでもドア」が実現したようなものだ。
 「どこでもストア」は、VRコンテンツのプラットフォームを展開するナーブ(千代田区)が開発し、大和ハウス工業と大和ハウスグループ7社が立ち上げた新ブランド「リブネス」向けに提供する無人の遠隔接客ブース。

 □タブレット端末とVRゴーグルを用いてVRで物件を実寸大で立体視しながらリアルタイムで内覧□

 ブース内部にはタブレット端末とVRゴーグルが装備されている。利用者はタブレットを介してインターネット接続された管轄の店舗を訪れた際と同様に、きめ細かい接客を受けられ、VRで物件を実寸大で立体視しながら内覧可だ。VR閲覧中には担当営業マンの顔が表示され、営業側も顧客の見ている映像を確認できる。
 2月中旬までは大和ハウス東京ビル1階のロビーに設置、その後、ショッピングモール「湘南モールフィル」(藤沢市)に移設導入予定。合わせて商業施設「イーアスつくば」(つくば市)、「イーアス高尾」(八王子市)などでも展開する予定。

 □住宅ストック事業の拡大に向けて立ち上げた統一ブランド「リブネス」と軌を一にして初導入□

 「Livness(リブネス)」は、大和ハウスグループ8社が連携して立ち上げた住宅ストック事業ブランド。03年にはリフォーム会社のダイワハウス・リニュー(大和ハウスリフォーム)を設立、07年には日本住宅流通を完全子会社化するなど住宅ストック市場の活性化に寄与する中で、さらなる住宅ストック事業の拡大に向けて、大和ハウスグループの住宅ストック事業の統一ブランド「リブネス」を導入した。「どこでもストア」は「リブネス」立ち上げに際して住宅メーカーとしては初めて導入したもの。
 なお、「リブネス」のホームページに会員登録すると、先着1000人に簡易なVRゴーグルをプレゼントするキャンペーンも1月25日から実施している(なくなり次第終了)。
 〈アーキネットジャパン事務局〉(毎週木曜日掲載)

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