論説・コラム

回転窓/霧と靄と霞 [2015年3月10日1面]

 霧、靄(もや)、霞(かすみ)。どれも空気中の水蒸気が冷え、地面の近くで細かい水滴となって煙のように漂う現象である。同じ現象なのに、異なる呼び方があり、それぞれちゃんと使い分けられているのは、昔から人々の暮らしにこれらが深く関わってきたからだろう▼気象学では、視程(見通し)が1キロ未満だと霧、1キロ以上なら靄と言う。霞は気象観測上の定義がないので天気予報には使わないそうだ。この使い分けは明確だが、...続きを読む

5年目迎える復興現場/俺たちはボランティアじゃない-/条件不利な被災地工事 [2015年3月10日1面]

 東日本大震災から11日で丸4年。建設業界は早期復興を成し遂げようと日々作業に追われている。国土交通省なども復興加速化会議などを通じ、復興工事を円滑に施工するためのさまざまな支援策を打ち出してきた。業界内では、それらが「復興の大きな後押しになっている」(団体幹部)との認識では共通するが、個々にはなかなか思うようにいかない状況もある。復興への使命感と現実とのはざまで苦慮する現場の声を拾った。
 「...続きを読む

回転窓/難しい「使いながら」施工 [2015年3月9日1面]

 住まいのマンションが大規模修繕を迎えた。外壁の塗り替え、ベランダのシーリングの打ち替え、廊下や階段室の補修、扉の塗り替え…。一つの工事が終わったかと思うと次の工事が▼昨年11月から仮設足場が組まれ、薄いシートで建物全体が覆われたままだ。室内は薄暗く、外の天気すら分からない。ベランダを使うこともできず、洗濯物の部屋干しと暖房で冬場は湿気に悩まされた。住みながらの施工がこれほど大変だとは思っていなか...続きを読む

さよなら国立競技場/9月完了へ解体工事進む [2015年3月6日1面]

 建て替えが始まった東京の国立競技場の解体工事が5日、報道機関に公開された。大型ブレーカーなどの重機を使ってスタンドの解体作業が行われており、9月の工事完了を目指す。
 解体作業は昨年末に着手。競技場を南北の工区に分けて進められ、南工区を関東建設興業、北工区をフジムラが担当している。建て替えの事業主体である日本スポーツ振興センター(JSC)によると、地上部分を取り壊した後、南工区は4月、北工区は...続きを読む

回転窓/ロボットで人命を守る [2015年3月6日1面]

 お悔やみに行ったら、無惨なその亡きがらには止まったままの時計の針だけが残っていた-▼1990年に始まった長崎県の雲仙普賢岳の噴火で周辺地域を襲った火砕流。自然の猛威を伝えようと撮影に臨んだ取材陣の一人が巻き込まれて命を落とした。当時、お悔やみに行ったのは、現在の自民党総務会長・二階俊博氏だ▼党の国土強靱(きょうじん)化総合調査会の会長も務める二階氏は、防災関連の研究に費用を惜しむべきではないと常...続きを読む

鹿島/河村瑞賢の生涯紹介/『月報KAJIMA』2月号で [2015年3月6日2面]

 河村瑞賢という人物をご存じですか―。鹿島が毎月発行している社内報・広報誌『月報KAJIMA』の2月号で作家の伊東潤氏がこう呼び掛け、河村瑞賢の生涯を紹介している。
 伊東氏によると、瑞賢は江戸時代初期、荷車引き(車力)から身を起こして材木商となり、1657(明暦3)年に江戸で起きた「明暦の大火」の際に木曽の山林を買い占めて財を成した。その後、江戸や大坂の都市インフラ構築事業に関わり、江戸時代の...続きを読む

回転窓/道路の意味を再認識 [2015年3月5日1面]

 首都圏と東北を結ぶ常磐自動車道が全線で開通し、1日に記念式典が開かれた。7日には、首都高速道路中央環状品川線が供用を開始し、首都圏3環状道路の一つがようやく全線開通となる。どちらも交通渋滞の緩和や非常時の代替性といった観点から整備が望まれてきた路線だ▼常磐道の開通は、本当はもっと早いはずだった。しかし、最後の仕上げを担う舗装工事の合材プラントで火入れ式を行う3日前に東日本大震災が発生。福島第1原...続きを読む

回転窓/五つの味覚に感謝 [2015年3月4日1面]

 ペンギンの味覚には塩味と酸味だけしかないそうである。米国の大学のチームによるそんな研究結果を先日、外電が伝えていた▼基本的な味覚は、甘味・苦味・うま味・塩味・酸味の5種類。南極にすむコウテイペンギンやアデリーペンギンは、極寒の環境下でこのうち甘味・苦味・うま味の受容遺伝子が働かなくなった可能性が高いという。何とも気の毒な話だと思うが、ペンギンからすれば余計なお世話だろうか▼スーパーマーケットの青...続きを読む

回転窓/貧乏な人とは… [2015年3月3日1面]

 開会中の通常国会で、相も変わらぬ「政治とカネ」をめぐる問題が連日取りざたされている。献金に違法性があるのかないのか、閣僚の認識や首相の任命責任は…▼先の総選挙で存在感を示せなかった野党が、ここぞとばかりに一強多弱の国会に風穴を明けようとしている面もあるのだろう。有権者としては、こんな問題ばかりが噴出して大事な政策論議がおろそかになりはしないかと心配になる▼政治とカネをめぐる論戦を聞いていると、政...続きを読む

回転窓/歴史から学ぶ災害 [2015年3月2日1面]

 時代とともに呼び名が変わるものがある。例えば「ジレ」。何のことか想像もつかなかったが、「ベスト」、いやわれわれの世代では「チョッキ」のことらしい▼呼び名の変化は歴史学者にとっても厄介なこと。『武士の家計簿』の著者で歴史学者の磯田道史氏は古文書を読む際、その当時の呼び名をまず調べるという。土砂災害であれば、古代から使われていた「山崩」を当たり、さらに「山津波」「山潮」と探す▼磯田氏は近著『天災から...続きを読む

回転窓/柔軟性がコラボ成功の鍵 [2015年2月27日1面]

 三井住友建設が25日、4月1日付で技術本部を新設すると公表した。新本部の役割の一つに挙げたのが、異業種との「コラボ」による技術開発の推進だ▼コラボとは英語のコラボレーションの略で、協働、協力などの意味。ここ数年、業種の垣根を越えて新たな価値の創出を図る動きが産業界で活発になっている。それによってヒット商品を開発した企業も少なくない▼建設分野での成功例として、団地の住戸改装に異業種の力を借りている...続きを読む

被災3県沿岸部の鉄道復旧進む/3月にJR石巻線全線運行再開/復興の後押しに [2015年2月27日8面]

 東日本大震災で大きな被害を受けた太平洋沿岸部の鉄道路線で、復旧・再開の動きが進展している。宮城県内では、3月にJR石巻線が全線での運行を再開。5月には仙台と石巻を結ぶJR仙石線も全区間で運行再開となり、新たに設けた東北本線との連絡線を活用した「仙石東北ライン」の運行もスタートする。岩手県内では、運休が続いていたJR山田線で、3月から復旧工事が始まる。鉄道は地域住民の利便性を確保する上で重要な基盤...続きを読む

回転窓/テーマパークと共存共栄を [2015年2月26日1面]

 日本を代表するテーマパークと言えば東京ディズニーリゾート(TDR)が頭に浮かぶ▼ミッキーマウスなどの人気キャラクターによるショーやアトラクションは、老若男女を問わず来園者を夢中にさせる。リピーター率の高いTDRでは、来園者を飽きさせないための設備投資にも積極的▼運営するオリエンタルランドは昨秋、ディズニーランドの刷新・拡張など今後10年間に5000億円を投じて進める事業計画を公表した。先月からは...続きを読む

回転窓/水質浄化で汚名晴らせ [2015年2月25日1面]

 千葉県北西部に位置する印旛沼。先日、この沼が大きく脚光を浴びる出来事があった▼地元・印西市の板倉正直市長が23日、2020年東京五輪のボート・カヌー会場を印旛沼に誘致する方針を表明。都内の日本ボート協会と日本カヌー連盟を表敬訪問し、「競技場やキャンプ地を作る上で大変好立地だ」とアピールした▼現在、東京五輪のボート・カヌー競技は東京都江東区の湾岸部に新設する海の森水上競技場で実施される計画となって...続きを読む

回転窓/しょせんは虫のまね [2015年2月24日1面]

 ヒトのつくり出すものに真に独創的なものはほとんど存在しない。いずれも過去に存在したものの焼き直しであり、大なり小なり模倣である-。昆虫学者の丸山宗利さんが近著『昆虫はすごい』(光文社新書)にそう書いている▼昆虫は地球上に人類が誕生するはるか昔から繁栄してきた。だから、人間のやることなすことのほとんどは昆虫が先にやっているらしい。狩猟採集から農業、牧畜、建築、戦争も▼建設関連だとこんな例が挙げてあ...続きを読む
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