論説・コラム

回転窓/野球で途上国支援 [2015年1月29日1面]

 途上国支援の一環で、国際協力機構(JICA)と読売巨人軍が野球を通じたボランティア事業に関する業務協力協定を結んだ。球団が持つ指導・育成ノウハウを活用し、現地での野球の普及・振興と併せ、青少年の健全な育成を支援することが目的だ▼初弾としてジャイアンツアカデミーが行う少年野球教室の指導者を中米・コスタリカに来月下旬に派遣。専用の指導テキストが中南米で広く活用できるよう、スペイン語への翻訳も行うとい...続きを読む

回転窓/失敗から生まれるもの [2015年1月28日1面]

 「払拭(ふっしょく)したかった」。25日に開かれた大阪国際女子マラソンで日本勢最高の3位に入賞した重友梨佐さん(天満屋)がそう語った▼払拭したかったのは、前回大会で64位に終わった失敗。12年大会では優勝し、ロンドン五輪代表になった力のある選手だけに、前回の成績によほど悔しい思いがあったのだろう▼失敗には「よい失敗」と「悪い失敗」の2種類がある-。工学者の畑村洋太郎氏が、ベストセラーとなった自著...続きを読む

回転窓/風邪、恐るべし [2015年1月27日1面]

 朝の満員電車で、目の前の7人掛けシートに座る人のうち5人がマスクをしていた。立つ場所を思わず移動したくなる風景である▼人は生涯に200回ほど風邪をひくという。鼻づまりやせき、のどの痛みなどの不快な症状に苦しむ期間を合計するとおよそ5年、床に就く時間は1年にも及ぶというから大きな損失だ。風邪の研究を紹介した『かぜの科学 もっとも身近な病の生態』(ジェニファー・アッカーマン著、早川書房刊)から引いた...続きを読む

回転窓/震災遺構と防災対策庁舎 [2015年1月26日1面]

 阪神大震災から20年が経過し、多くの特集記事や特番が組まれた。横倒しになった阪神高速道路、黒煙を上げ燃え盛る市街地…。当時の映像を見てさまざまな記憶がよみがえった。人間の記憶とは頼りないものだ。日常に追われ、目の前のことしか見えなくなる▼東日本大震災から3年10カ月が過ぎた。被災地が最も懸念するのは、時間とともに震災が忘れ去られることだ。鎮魂や災害文化の継承を目的に、宮城県の有識者会議が南三陸町...続きを読む

回転窓/「ニッポンの土木力」示すリング [2015年1月23日1面]

 東京の都心部をリングで囲むように走る延長47キロの首都高速道路中央環状線。最後の整備区間となる品川線が3月7日に開通する▼1963年、都心を中心にした3環状9放射の道路ネットワークが計画されてから52年。3環状の最も内側に位置する最初の輪がようやく全通することになる▼東名、中央、関越、東北道など放射路線の整備が進む一方、環状路線の整備の遅れが都心の慢性的な渋滞の一因とされてきた。今回のリング完成...続きを読む

回転窓/ストーブ列車と地産地消 [2015年1月22日1面]

 青森・津軽地方を走るローカル線の「津軽鉄道」。その冬の風物詩にストーブ列車がある。昔ながらのダルマストーブが活躍しており、スルメイカを買うと焼いてくれるサービスも▼地元産のスルメイカをつまみに日本酒を一杯やりながら暖を取る。何ともぜいたくな時間。老朽化が進んだ車両には時折、雪も吹き込んでくるが、津軽弁のアテンダントと話すと身も心も温まる▼ダルマストーブの燃料は石炭。以前は輸入炭を使っていたが、国...続きを読む

回転窓/卒業旅行の季節に [2015年1月21日1面]

 この時期、旅行会社の店舗では「卒業旅行」と大きく印刷されたパンフレットが目を引く。もうすぐ卒業する学生向けのものだが、国内外のツアー企画もさまざまで面白い▼気になるのはどれくらいの学生が卒業旅行に出掛けるのか。昨年10月にJTBがホームページ会員サービスの登録者を対象に実施したアンケートでは、回答者約490人の8割以上が「行ったことあり(予定あり)」だった。人気の旅先は、海外がフランス、イタリア...続きを読む

回転窓/先端技術で不安解消 [2015年1月20日1面]

 年明け早々、ぎっくり腰になり、かなり不自由な生活を強いられている。「急性腰痛」「椎間ねんざ」などとも呼ばれるぎっくり腰。何の前触れもなく、ふとした拍子に突然、激痛に襲われて動けなくなるから厄介である▼どうしたらぎっくり腰になるのか、原因はさまざま。何かの拍子に腰椎が瞬間的にずれ、腰の筋肉がその負荷に耐え切れず炎症を起こす、というのがメカニズムらしい。筋肉疲労、骨格のゆがみ、いきなりの過負荷が発症...続きを読む

回転窓/災前と災後 [2015年1月19日1面]

 「災前」「災後」という言葉があるのかどうか分からないが、建設業界ほど災前・災後で変わる業界はないだろう▼例えば耐震性の基準。建物の耐震設計基準はご存じの通り、1923年の関東大震災を契機に初制定され、その以降地震災害が起こるたびに見直されてきた。68年の十勝沖地震後には鉄筋コンクリートの帯筋の基準が強化され、78年の宮城県沖地震後の81年には新耐震設計法が制定された。これが「新耐震」と呼ばれるも...続きを読む

回転窓/宿命に抗する使命 [2015年1月16日1面]

 行きつけの書店で書籍検索システムをよく利用する。タッチパネルにキーワードを入力すれば探したい本を検索できる便利なシステム。先日、あるワードを検索してみて驚いた▼入力したのは「阪神大震災」。検索すると、画面には多くの書籍タイトルが表示された。ところがほとんどは「在庫×」。10年以上前に発刊されたものが大半だとしても、災害の記憶を風化させないことがいかに難しいかを再認識させられるようであった▼あす1...続きを読む

回転窓/人口維持は実現するか [2015年1月15日1面]

 「成人の日」の12日、各地で新成人を祝う式典が行われた。日本では20歳になると選挙権が与えられ、飲酒や喫煙が認められるほか、国民年金への加入が義務付けられる。成人式は、保護されていた未成年者という立場から、社会で独り立ちするための通過儀礼といえる▼昨年1年間に新成人になった人は126万人。前年に比べて5万人増と21年ぶりに増えたという。1971~74年生まれの第2次ベビーブーム世代を親に持つ人が...続きを読む

回転窓/ミスを見つける技術 [2015年1月14日1面]

 昨年暮れから、加工食品に異物が混入していたとの消費者の指摘が相次いでいる。先日は、大手ファストフード店が販売する商品から人の歯や鉄くずなどの異物が見つかった▼東京都福祉保健局が食品製造業に行った調査(12年度)によると、異物混入に関する消費者からの苦情は681件。だが、これらは氷山の一角で、問題が発覚しても客と企業の話し合いで解決し、表面化しなかったものもあるといわれる▼食べ物は人の口に入るもの...続きを読む

回転窓/けん玉とグローバル社会 [2015年1月13日1面]

 かつて、お正月の男の子の遊びといえば、こま回しにたこ揚げだった。近所の駄菓子屋で買った木製のこまや紙製のやっこだこで夢中になって遊んだものだ▼同様に日本古来の玩具であるけん玉が世界的ブームという。昨年7月には、けん玉発祥の地である広島県廿日市市でワールドカップが開かれ、世界11カ国からの約100人が技を競った▼けん玉は07年ごろにストリートカルチャーとして米国で広まった。そのスタイルは、音楽に乗...続きを読む

回転窓/中堅・中小も海外へ [2015年1月9日1面]

 「われわれの施策、取り組みに対して厳しいご指摘をいただくことが少なくない。しかし今回は本当に喜んでくれました」。いつも取材している国土交通省の幹部がうれしそうに話した▼「今回」とは、昨年12月に実施したベトナムへの企業訪問団。中堅・中小の建設会社を募り、現地の現場や企業を訪ねるという取り組みを通じて、海外進出への足掛かりをつくってもらおうと企画した▼幹部が現地で参加メンバーと懇談した際、「参加し...続きを読む

回転窓/ロボットの進化に期待 [2015年1月8日1面]

 表情や声から感情を察知する人型ロボット「Pepper」が来月発売されるという。「世界初、人に寄り添うロボット」という触れ込みだ▼価格は20万円弱(税抜き)というから、一般家庭でも購入が可能。「ロボットが一般家庭に浸透していく記念すべき年となる」。発売元のソフトバンクグループの孫正義代表は年頭所感でそう言っている▼幼いころ、スマートフォンとの会話など想像もしていなかったが、あっという間に日常化した...続きを読む
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