建設キャリアアップシステムへの道・3/カードリーダー情報を随時公開

2018年11月6日 トップニュース

文字サイズ

 ◇現在4機種のOS・メーカーなど

 建設業振興基金(振興基金、佐々木基理事長)は、建設キャリアアップシステムで技能者の就業履歴を蓄積するのに用いるカードリーダーの情報を随時公開していく。
 情報を公開しているのは、振興基金が運営する専用サイト(http://www.kensetsu-kikin.or.jp/ccus/)。19年1月からの限定運用、同4月からの本運用を控えた現在、同システムに対応可能な四つの機種について、対応する基本ソフト(OS)やメーカー、対応時期の予定などを含めた情報を掲載している。
 現時点で情報が公開されているカードリーダーは、▽Dragon_CC(Windows)=サーランド・アイエヌイー(東京都板橋区、李良郁代表取締役)▽BNR01NF(iOS/Windows)=トッパン・フォームズ▽UNR01UF(Windows)=同▽Dragon_CC(iOS/Windows)=サーランド・アイエヌイー。
 このうち、12月から対応予定のDragon_CCの価格は約1万1000円+税。来年1月から対応可能なBNR01NFは約3万円+税。残り2機種の対応可能時期は来春以降となっており、対応時期や価格が確定した段階で順次、情報を公開することになる。
 カードリーダーは、元請の事業者が現場を開設する際に用意する。現在、振興基金がフェンリル(大阪市北区、牧野兼史最高経営責任者)に委託して開発を進めている就業履歴登録アプリケーション「建レコ」をインストールしたパソコンや、米アップルのiPadとiPhoneにカードリーダーを接続して現場で利用する。技能者が携帯している建設キャリアアップカードをカードリーダーにかざすと、一人一人の就業履歴が蓄積されていく。
 現場ごとに用意するカードリーダーは、規模や工期、新規・リフォームなど現場の実態に応じて、現場据え置き型、携帯・簡易型などのタイプがある。必要に応じて新たな開発も行われる予定だ。
 例えば小規模リフォームや一戸建て住宅の新築のように、監督が複数現場を巡回して管理するようなケースでは、iPad・iPhoneに接続するカードリーダーを持参してそれぞれの現場情報を切り替えることにより、複数の現場で共有することができるようになる。
 振興基金では、建設キャリアアップシステムの標準API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を使って、就業履歴データを送受信できる民間の入退場管理システムや安全衛生管理システムを募集し、順次認定していく予定。これらシステムを利用する場合、カードリーダーもそれぞれに対応したものを使用する必要がある。
 振興基金では、APIで連携するシステムに用いるカードリーダー情報も順次公開することで、建レコを利用したカードリーダーと混同しないよう、配慮していきたい考えだ。
 =随時掲載=