奈良県、奈良市/JR大和路線奈良~郡山間、高架化事業が起工

2024年6月11日 行事 [8面]

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 奈良市内のJR関西本線(大和路線)の高架化事業で、奈良県と市は9日、高架区間に設置する新駅の西側広場予定地で起工式を行った。新駅周辺では京奈和自動車道の(仮称)奈良ICや都市計画道路の整備が計画され、鉄道の高架化に合わせ、新たなまちづくりを進める。7月に本格的に本体工事を始める。新駅を含めて2028年度内の完成を目指す。
 鉄道を高架化するのは奈良駅と郡山駅の間。事業区間は奈良市内の大安寺踏切北側から中八条踏切南側までの延長1880メートル(大森町~八条4丁目)。このうち、奈良駅側の約1・4キロを高架化する。新駅は相対式ホームで8両編成に対応する。事業主体は県と市。高架化で南大安寺、八条を含めた4カ所の踏切を撤去する。
 関連事業として奈良ICと中心市街地を結ぶ都市計画道路の西九条佐保線(延長2012メートル)、大安寺柏木線(809メートル)、JR高架側道4号(450メートル)、新駅西口駅前広場(約5000平方メートル)を整備する。周辺では地権者が土地区画整理事業(約25ヘクタール)を計画している。
 式典には国や県、市、地元選出の国会議員ら約70人が出席。山下真奈良県知事は「この事業は奈良ICの整備、新駅の開設、都市計画道路の整備、土地区画整理事業が一体となった大規模な開発だ。事業が成功することで奈良市はもとより、奈良県全域に大きな効果をもたらす」とあいさつした。
 真銅正宣奈良市副市長は「国際文化観光都市としての魅力をさらにアピールするツールとして大いに活用していきたい」と仲川げん奈良市長のメッセージを読み上げた。
 来賓として出席した長谷川朋弘近畿地方整備局長は「奈良市の新たな玄関口となり、国内外からさらなる集客と交流を創出する交通結節点として機能していくことを願っている」と述べた。
 この後、関係者が鍬入れを行い、早期の完成を願った。
 駅部を除く高架関連の工事費は現時点で約155億円を見込んでいる。高架本体土木工事は前田建設、大林組、大鉄工業、淺沼組が担当する。今後、既存の線路を撤去し、高架構造物の基礎工事を進める。
 大和路線の高架化に向けては、1997年2月に都市計画決定し、15年11月に都市計画を変更。その後、県と市、JR西日本が連携協定を結び、16年7月に事業許可を受けた。21年1月には工事施行協定を締結し、仮線の敷設工事を開始。4月に切り替えを完了した。