文化審/琵琶湖疏水施設を国宝指定へ、スカイハウスなど8件の重文指定も答申

2025年5月21日 行政・団体 [1面]

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 文化審議会(文化審、文部科学相の諮問機関、島谷弘幸会長)は、琵琶湖から京都へ水を運ぶ長大な運河を構成する「琵琶湖疏水施設(4カ所・1基)」(大津市、京都市)を新たに国宝に指定するよう阿部俊子文科相に16日答申した。併せて「スカイハウス(旧菊竹清訓自邸)」(東京都文京区)など8件の建造物を重要文化財(重文)に指定することも答申した。
 琵琶湖疏水施設は第一~第三隧道(ずいどう)、インクライン、南禅寺水路閣の4カ所・1基が国宝指定の対象。明治中期の土木技術の粋を集めて築かれ、世界的に高い評価を得た類いまれな構造物であり、都市基盤施設の金字塔とされる。近代の土木構造物では初めての国宝となる。
 重文への新規指定が答申されたのは、▽スカイハウス(旧菊竹清訓自邸)(文京区)▽旧京藤家住宅2棟(福井県南越前町)▽建中寺本堂(名古屋市)▽建中寺徳川家御霊屋3棟(同)▽旧今井貯木場施設3カ所・1基(愛知県豊田市)▽琵琶湖疎水施設16カ所・4基・4棟(大津市、京都市)▽旧下村家住宅洋館(京都市)▽太陽の塔(大阪府吹田市)-の8件。