大阪市/都市計画道路整備プログラム改正、集中的に事業費投入

2025年7月8日 行政・団体 [10面]

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 大阪市建設局は現在整備を進めている都市計画道路のうち12路線を「早期供用路線」に設定し、集中的に事業費を投じて整備を進める方針を打ち出した。併せて、進捗状況の可視化にも取り組む。都市計画道路の計画的な整備に向けた「都市計画道路の整備プログラム」の改定案を8日に公表する。
 早期供用路線は「西野田中津線(大淀北)」「北野今市線(豊崎・天神橋)」「淀川左岸線(2期)」「正蓮寺川歩行者専用道」「桜島東野田線(四貫島)」「河堀口舎利寺線」「生野線(林寺)」「天王寺大和川線3工区(鶴ケ丘駅~長居駅)」「長柄堺線(阿倍野)」「田辺出戸線(長吉出戸)」「津守阿倍野線(旭)」「木津川平野線(千本中)」の12路線。いずれも2026~35年度中の供用を目指す。
 これらの路線では段階的供用を含めた柔軟な整備を進め、進捗管理を徹底する。歩道や車道の一部供用を先行的に実施し、整備効果の早期発現につなげる。既に一部路線では歩道や暫定車道の供用が始まっているものもあり、未整備区間の解消に向けた工事を加速させる。
 改定案で示された事業中路線は計28路線。このうち早期供用路線を除く16路線では用地取得の進捗や関係機関との調整に応じて、段階的な整備を進める。
 未着手路線では整備効果の高い「加島天下茶屋線(加島交差点)」「生玉片江線(桃谷)」「生玉片江線(小路)」「津守阿倍野線(旭西)」の4路線を「整備の優先度が高い路線」に位置付け、事業中路線の完了に合わせて順次着手する。
 鉄道高架化や幹線道路整備などと連携が必要な他事業関連路線は、他事業の進捗と歩調を合わせて調査検討を進める。「淀川左岸歩行者専用道」「平野喜連線(平野東)」「堺筋線(天下茶屋)」などが対象路線となっている。
 改定整備プログラムは16年度の策定から10年を経たことを踏まえ、今後10年間の整備方針を改めて整理した。26年度からの10年間を見据え、安全・安心な都市空間の形成に向け、選択と集中による効率的な整備に取り組む。市は8月7日まで一般意見を募集し、市民の意見も踏まえ、25年度中に策定・公表する。