築地まちづくり(東京都中央区、上田二郎代表取締役)は、東京都中央区で進める「築地地区まちづくり事業」の環境影響評価(環境アセス)調査計画書の縦覧を始めた。旧築地市場跡地(敷地面積約19ヘクタール)に9棟総延べ約126万0700平方メートルのビルを建設する。工期は1期が2026~32年度で、2期は33~38年度を予定している。
築地まちづくりは事業者グループの代表企業である三井不動産が最大株主のSPC(特定目的会社)。計画地は中央区築地5、6で、事務所や店舗、共同住宅、ホテルなどが入る施設群を新築する。
建設するのは▽ライフサイエンス・商業複合棟(延べ約38万5100平方メートル)▽オフィス・レジデンス棟(約14万2600平方メートル)▽レジデンス棟(約8万9800平方メートル)▽ホテルA・B棟(約5万6400平方メートル)▽大規模集客・交流施設(約17万8300平方メートル)▽MICE(国際的なイベント)・ホテル・レジデンス棟(約14万6000平方メートル)▽舟運・シアターホール複合棟(約3万1600平方メートル)▽オフィス棟(23万0900平方メートル)。
敷地中央部にはメイン施設の大規模集客・交流施設を造る。地下1階地上8階建てで、世界水準のコンベンションやスポーツイベントなどを開く。同施設の北西部側には地下2階地上33階建てのライフサイエンス・商業複合棟を整備する。
大規模集客・交流施設の南東側には多様なニーズに対応可能なMICE施設が入るMICE・ホテル・レジデンス棟を建設。敷地の南西側を流れる築地川沿いにはホテルやレジデンス棟を建てる。
敷地内は2、3階レベルにデッキを整備し、歩行者が利用。歩車分離することで安心して歩ける空間を確保する。空飛ぶクルマのポートも造り、周辺観光地とのアクセス性を高める。環状2号線を横断する箇所はアンダーパスを設ける。
1期工事では、延べ23万0900平方メートルのオフィス棟以外の建物を32年度末までに造る。2期工事は暫定的に整備した「先行にぎわい施設」を34年度中に解体。同年度にオフィス棟の建設を始める。
環境アセス調査計画書の作成は日建設計が受注した。同書は11日まで東京都環境局(新宿区西新宿)や中央区環境土木部(中央区築地)などで縦覧している。