中部整備局愛知国道/けんせつ小町・チーム“愛”意見交換会開く/意見集レビュー議論

2025年7月4日 行政・団体 [7面]

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 中部地方整備局愛知国道事務所は2日、けんせつ小町・チーム“愛”の本年度第1回意見交換会を名古屋市千種区の同事務所で開いた=写真。作成から5年が経過した意見集の見直しに向け、職場環境の改善など提案内容の達成度や新たな課題などをレビューとして取りまとめ、12月に開催予定の建設技術フェアで企業などに配布することを決めた。学生との意見交換や現場見学会を拡充するため、本年度の活動内容に関する意見も交わした。オンラインも含め28人が参加した。
 冒頭、吉川昌宏所長が「2020年度に作成した『チーム・“愛”意見集』について、働き方を取り巻く現状を踏まえ昨年度に意見交換を行った。事務局で作成した意見集のレビュー原案や本年度の活動内容について意見を交換したい」とあいさつした。
 意見集は、良好なコミュニケーションや超過勤務の縮減・休日の確保、育休取得推進、快適トイレなど働く環境の充実などをテーマに、問題を解決するための具体的提案を記した。レビュー原案では5年間を振り返り、各提案の達成度を図表も使って説明。メンバーが肌で感じた達成度のコメントも添付した。取り組みの好事例も紹介する。一方、育休取得が増加したことで現場の人手不足感が顕著になるなど新たに見えてきた課題も示した。意見交換では特に指摘事項もなかったことから年内にレビューをまとめる。
 本年度の活動内容に関する意見交換では、現場見学会と建設技術フェア、愛知工業大学の学生との意見交換会をテーマにグループ討議した。現場見学会では、環境改善やバックオフィス体制、子育て中の女性技術者の働き方などを見学し、自身の業務や会社の取り組みの参考にしたいとする意見が出た。女性用ハーネスなど快適な現場機材の使用感を直接聞きたい、とする要望も出された。
 大学生との意見交換では、学生からの質問が少ない理由として「仕事内容のイメージがない」「コンサル、ゼネコン、官公庁の業務内容をまだ理解していない」など多くの要因が挙げられた。解決策として、▽事前に学生からアンケート等で質問を出してもらう▽業種ごとの説明資料を作成する▽こちら側からプレゼンテーションする-などの意見が出た。席順やテーブルの大きさなど話しやすい空間づくりも必要とする意見もあった。
 毎年出展している建設技術フェアについては、呼び込み方法や配布物の改善、見せ方の工夫などが挙げられた。学生だけでなく「企業向け」に積極的にアピールする必要もあるとした。出された意見を参考に本年度の活動に反映する。
 けんせつ小町・チーム“愛”は、同事務所と関わりのある建設会社や設計会社、行政機関で働く女性技術者を中心に結成。目標として、仲間を増やすこと、やりがいを持って長く働き続けること、幅広い業種・世代で女性技術者間の交流の場をつくることを掲げている。16年9月の発足時は16人だったメンバーも、6月現在で82人に増えた。
 当日は、チーム“愛”の活動に興味を持った岐阜県大垣市役所の女性職員5人も見学に訪れた。