北海道建設部は、同部が所管する公共土木施設の老朽化状況をまとめた。「北海道インフラ長寿命化計画(行動計画)」に基づき、同部が所管する道路や河川、ダム、下水道などの公共土木施設について、24年度末時点の現況を整理。建設後50年が経過する施設の割合は2メートル以上の道路橋梁で27%、横断歩道橋で33%に上り、10年後は道路橋梁と横断歩道橋は5割超、終末処理場は7超、堤防・護岸は6割超が50年を経過する。
北海道では、厳しい財政状況の中、財政負担を軽減しながら計画的な公共施設の維持管理を進めるため2015年に老朽化対策の基本的な方針を示す「北海道インフラ長寿命化計画(行動計画)」を策定。これに基づき各施設管理者は個別施設ごとの長寿命化計画(個別施設計画)を策定し、同部は一体的な推進管理を行っている。
主な施設の25年3月末現在の状況を見ると、要対策箇所は2メートル以上の道路橋梁(施設数5799橋)が543橋、横断歩道橋(43橋)が15橋、トンネル(128カ所)が49カ所、樋門・樋管(5317基)が2385基、砂防堰堤など砂防関係施設(1782カ所)が208カ所、堤防・護岸(315キロ)が233キロなど。建設後50年経過している施設は2メートル以上の橋梁(施設数5799橋)が27%、横断歩道橋(43橋)が33%、トンネル(128カ所)が14%、樋門・樋管(5317基)が13%、砂防堰堤など砂防関係施設(1782カ所)が22%、堤防・護岸(315キロ)が36%などとなっている。
建設後50年を経過する施設の割合は次の通り。▽主な施設=施設数(要対策箇所数)〈1〉25年3月末〈2〉10年後〈3〉20年後。
〈道路〉
▽道路橋梁(2メートル以上)=5799橋(543橋)〈1〉27%〈2〉50%〈3〉73%▽横断歩道橋=43橋(15橋)〈1〉33%〈2〉53%〈3〉88%▽トンネル=128カ所(49カ所)〈1〉14%〈2〉23%〈3〉47%▽シェッド・シェルター=206カ所(51カ所)〈1〉0%〈2〉16%〈3〉65%▽大型カルバート=64カ所(6カ所)〈1〉13%〈2〉27%〈3〉47%▽門型標識等=206カ所(ゼロ)〈1〉0%〈2〉5%〈3〉25%
〈下水道〉
▽終末処理場=4カ所(4カ所)〈1〉0%〈2〉75%〈3〉100%▽中継ポンプ場=13カ所(13カ所)〈1〉0%〈2〉15%〈3〉46%▽管路等=360キロ(2・2キロ)〈1〉0%〈2〉35%〈3〉83%
〈都市公園〉
▽都市公園=11公園(11公園)〈1〉0%〈2〉18%〈3〉36%
〈河川〉
▽堰、樋門・水門、排水機場、防潮水門=58基(57基)〈1〉5%〈2〉17%〈3〉43%▽樋門・樋管=5317基(2385基)〈1〉13%〈2〉47%〈3〉71%
〈治水ダム〉
▽治水ダム(堤体、取水放流設備、電気通信設備等)=18基(17基)〈1〉6%〈2〉39%〈3〉56%
〈砂防〉
▽砂防関係施設(砂防堰堤、地すべり防止施設、急傾斜地崩壊防止施設、雪崩防止施設)=1782カ所(208カ所)〈1〉22%〈2〉40%〈3〉62%
〈建設海岸〉
▽堤防、護岸=315キロ(233キロ)〈1〉36%〈2〉61%〈3〉85%▽水門、陸閘=1207カ所(非公表)〈1〉39%〈2〉51%〈3〉88%
〈建築物〉
▽道営住宅=968棟(86棟)〈1〉6%〈2〉38%〈3〉62%。