大阪市此花区の夢洲で進む統合型リゾート(IR)の建設関連投資が当初の9545億円から1兆1951億円へと増加することが分かった。大阪府と大阪市は12日に区域整備計画の変更案を国に提出。建設資材価格や労務費の高騰を背景に初期投資額などを見直した。
建設関連投資のうち建築工事費(税抜き、以下同)は1兆0436億円(変更前7221億円)。用途別ではホテルが2465億円から3562億円へ1097億円増、駐車場やエネルギーセンターなど来訪・滞在寄与施設も3513億円から5077億円へ1564億円増と、二つで増額全体の大半を占めた。国際会議場は298億円から493億円、展示施設は278億円から339億円、カジノは537億円から776億円にそれぞれ増加した。
IR全体の延べ床面積は77万0525平方メートルから77万6427平方メートルへ拡大した。
IRはカジノを含むMICE(国際的なイベント)施設、ホテル、劇場、商業・文化機能を備えた世界水準のエンターテインメント施設を夢洲に整備する。事業主体の大阪IRは日本MGMリゾーツとオリックスが中心となり、竹中工務店、大林組、関西電力、JR西日本など22社が参画。年間2000万人の来訪を見込む。開業予定は2030年秋ごろ。
工事は複数のブロックに分け順次着手しており、Bブロックのホテル「MGM大阪」は竹中工務店・竹中土木・錢高組・南海辰村建設・淺沼組・松村組・森組JV、他ブロックの「MUSUBIホテル」「関西ツーリズムセンター」「フェリーターミナル」「結びの庭」などは大林組・大鉄工業・TUCHIYA・富国建設JVが担当している。