大阪市/万博大屋根リング北東側200mを保存へ/周辺3・3haを市営公園に

2025年9月18日 行政・団体 [10面]

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 ◇費用は最大90億円規模
 大阪市は16日、大阪・関西万博のシンボル「大屋根リング」の閉幕後の活用について、北東側の約200メートルと周辺区域約3・3ヘクタールを市営公園として整備・維持管理する案を正式に提案し、関係機関の了承を得た。日本国際博覧会協会、国、大阪府・市、経済界などが同日開いた検討会で合意。今後府・市両議会での議論を経て最終決定する。=1面参照
 協会が示した概算ではリングを建築基準法上の主要な耐火・防火規定を除外できる「準用工作物」として残す場合、改修費は約40億円。国土交通相の特例認可を受け、耐火対策を緩和した「建築物」として残す場合は約75億円が必要となる。いずれの場合も10年間の維持費に追加で約15億円を要し、最大で約90億円規模になる見通しだ。
 保存財源は市や府の独自財源に加え、万博運営費の剰余金、国からの補助金・交付金、企業からの寄付などを組み合わせて確保する方針。
 基本計画の改定作業が必要となることから、万博跡地の再開発は当初予定していた2025年秋の事業者公募の開始時期を26年春ごろに先送りする。