厚生労働省は、2025年度「高年齢者活躍企業コンテスト」で、厚生労働大臣表彰の特別賞に藤田建設工業(福島県棚倉町、内藤勇雄社長)を選定した。従業員の45%が60歳以上となっており、70歳以上が12%に相当する21人いる。希望者全員を70歳まで再雇用し、一定条件によって年齢に上限を設けていない。現在の最高年齢者は87歳という。
選定に当たっては、65歳の定年後の時差出勤など「生涯現役を実現」するための柔軟な働き方を認める措置を評価した。全従業員の国家資格の取得を支援し、受験費用や教材費は会社が負担する。勤務時間内の学習も可能にしている。定年を引き上げる際に、引き継ぎや後進の育成についての役割を明確にした。4年連続で健康経営優良法人の認定を受けた従業員の健康管理を巡る取り組みも高く評価した。
コンテストは高年齢者の働き方を周知し、雇用・就業機会の確保といった企業の取り組みを促すのが狙い。最優秀賞には、食品製造業のグリンリーフ(群馬県昭和村)を選んだ.同社は定年年齢を70歳に設定し、希望者は年齢の上限なく再雇用している。最優秀賞1件、優秀賞2件、特別賞3件と、高齢・障害・求職者雇用支援機構理事長表彰として優秀賞10件、特別賞10件、クリエイティブ賞1件を選定している。
表彰式を10月3日に東京都千代田区のベルサール神田で開く。