大豊建設/能越道復旧工事現場で女性技術者現場研修開く/11人が震災対応学ぶ

2025年10月22日 企業・経営 [3面]

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 大豊建設は20、21の両日、2024年に地震や豪雨に見舞われた石川県能登半島の被災地で、女性土木技術者を対象に復旧工事現場の研修会を開いた。全国の拠点から11人が参加し、同社が施工に携わる能越道や海岸堤防の復旧工事現場を視察。国土交通省北陸地方整備局金沢河川国道事務所による震災復旧事業に関する講話などを通じて災害対応への理解を深めた。
 女性技術者による研修は、女性目線での働きやすい職場づくりなどを目的に毎年開催する。今回は災害関連現場での研修では初めて、現地の体験談を聞く機会を設けた。21日に穴水町の復旧工事作業所で開いた研修には、能登半島地震でボランティアの受け入れ支援などに携わった東哲也氏と輪島市町野地区で唯一のスーパーを営む本谷一知社長が登壇。ボランティア活動で起こる課題や、地震と豪雨で2度被災しながらスーパーの営業を再開させた思いについて耳を傾けた。
 初めて能登の被災地を訪れた土木本部土木技術部技術設計課の豊田奈緒さんは「崩れた斜面などがたくさん残り、まだまだ復旧・復興の途上だと感じた。道路復旧の流れなども詳しく知れて勉強になった」と語る。東京土木支店の前原美里さんは「普段の工事とは異なり、緊急性も含め判断して地域の方々と一緒にインフラを使えるようにしなければならないと感じた」と述べた。