建設業に限らず人材採用が難しい時代と言われて久しい。そんな中で就活に際して報酬や休日などの待遇だけでなく、社会貢献を重視する若者が増えているようだ▼学生らを対象に行った意識調査の結果などからも、社会貢献に対する関心の高さが分かる。そうした企業活動が若者の就職先選びにも影響しているという▼浜松市で１１月２３日に開かれた「市民交流フェスタ２０２５」を取材した。学生たちがＳＤＧｓ推進のための活動などを紹介するイベントで、市内の大学６校と高校３校が出展。多くの市民らが来場した▼小欄が話を聞いた学生の一人は、地域貢献のことが学べ、実践できる地元の大学を志望して入学。サークルの仲間らと市内のごみ処理施設から産出される溶融スラグを再利用した環境素材について調べ、フェスタ会場で資源循環の大切さを訴えた▼建設業はインフラ整備や街づくり、災害復旧などに携わっているが、その社会貢献度の高さが国民に広く知られているとは言い難い。多くの若者が建設の仕事に興味を持ち、建設業界の仲間となってくれるために、これからも“伝える”取り組みは欠かせない。