大林組林友会/結成120年の節目祝う/次の時代へ結束強化、技術と信頼を継承

2025年12月2日 行事 [8面]

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 大林組の協力会社組織「大林組林友会」の結成120年を記念する祝賀会が11月13日、大阪市中央区のシティプラザ大阪で開催された。大林組と各地区林友会の関係者ら約200人が出席し、節目を祝うとともに長年築いてきた協力関係を改めて確かめ、次の時代への技術と信頼の継承と一層の結束強化を誓った。
 冒頭、大阪商工会議所の鳥井信吾(サントリーホールディングス副会長)会頭と京都商工会議所の堀場厚(堀場製作所会長兼グループ最高経営責任者〈CEO〉)会頭がビデオメッセージで祝意を寄せた。
 鳥井氏は大林組林友会連合会の山本正憲会長とは「中学から大学までの同級生」であると紹介し、学生時代のスポーツに打ち込む姿を振り返りながら「大林組とサントリーは工場建設を通じ長年深い縁を育んできた。世界が分断と不安定さを増す時代にあっても、建設は人が生きていくための最も重要な基盤であり、林友会の高い技術がさらに発展することを期待している」と述べた。
 堀場氏は「林友会の1906年の結成から120年という歴史は大きな価値だ。大阪・関西万博でも多数のパビリオン建設に携わったと聞いている」と賛辞を贈った。自社の迎賓館「雅風荘」や琵琶湖湖岸の工場整備の謝意を述べ、「新本社社屋の建設も大林組に依頼しているのは林友会の品質と情熱への信頼があるからこそ」と強調。「先行き不透明な時代だが京都商工会議所は地域経済団体として変革に挑むので力を貸してほしい」と呼び掛けた。
 山本会長は「大林組創業から間もなく専属下請名義人の連絡親睦機関として発足し、幾多の困難を乗り越えてきた」と歴史を振り返り、「会員企業は互いに切磋琢磨(せっさたくま)し、自己研究と業務改善に励み、サステナブルなサプライチェーン(供給網)として共に進んでいく」と述べた。その上で「プライドを持ったものづくりの担い手として現場で培った技術と経験を次世代につないでいく責務がある」と語った。
 来賓あいさつでは大林組の大林剛郎会長が「林友会は当社の歩みを支え続けてきた存在だ。次の100年、120年を共に築いていきたい」と謝意を示した。
 同社の佐藤俊美社長兼CEOも「林友会は大林グループの礎を形づくってきた。技術承継、担い手確保などの課題を共に乗り越え、国内建設市場でリーディングカンパニーとしての地位を堅持していきたい」と語った。
 鏡開きと乾杯の後、全国各地区の林友会会長と大林組各本支店長のエール交換が行われた。
 祝賀会の終盤にはサプライズゲストとして、シンガー・ソングライターの白井貴子氏が登場。34年前に創業100年を記念して制作した大林組のコーポレートソングを披露し、会場は大きな盛り上がりを見せた。