岡山県倉敷市が大規模災害時の活動拠点として建設を進めていた「防災危機管理センター」が完成し、23日に竣工式が開かれた。震度7クラスの地震に耐えられる免震構造を採用。外観デザインは本庁舎と調和する3層構成とした。設計・施工は鴻池組・中国建設工業・久米設計・宮崎建築設計事務所JVが担当。
式典には市や市議会、設計、施工の関係者ら約120人が出席。伊東香織市長は「南海トラフ地震が近づいている。これからの危機に備え、中枢機能を果たせるようみんなで頑張りたい」とあいさつ。来賓祝辞と施設紹介に続き、伊東市長がJV各社を代表して鴻池組の大本一城執行役員広島支店長に感謝状を贈呈した。
大本支店長は「各社の技術と経験を結集し、質の高い建物の実現を追求してきた」と述べ、無事故・無災害での竣工に感謝した。最後にテープカットで完成を祝った。
規模はRC造3階建て延べ約6200平方メートル。免震装置が水没しない柱頭免震を採用し、液状化を防ぐため、砂杭で地盤を締め固めた。1階は会議室と水道料金の窓口。災害時に会議室はリエゾン(現地情報連絡員)室になる。2階は災害対策本部室や防災危機管理室など、3階が水道局。外観は本庁舎に合わせれんがと白壁、緑青ぶきを採用した。総事業費は約81億円。
2026年1月13日に一部業務を始める。本庁舎の改修や外構整備を含む市庁舎等再編整備事業(行政ゾーン整備)は27年3月の完了を目指す。








