地域ボランティアの消防団が夕刻に「火の用心」と呼び掛けながら警鐘を鳴らして見回る姿は、小欄の住むまちで年末の風物詩となっている。今年に入っても続いているので聞くと、各地で頻発する火災を教訓に、地域防災の要として巡回期間を延長したそうだ▼2025年2月から4月にかけて岩手県大船渡市で発生した山林火災は3370ヘクタールもの森林を焼き、建物226棟(うち全壊175棟)が被害を受け、鎮火まで40日を要した。山手線内側の半分以上の面積が焼けた計算になるという▼今年も神奈川、群馬、埼玉、静岡などで火事が相次ぐ。中でも山梨県の上野原市と大月市にまたがる山林火災は発生から14日目を迎えた21日も鎮火に至らず、同県で起きた山火事では記録が残る中で最大の被害となっている▼総務省消防庁が山火事通知の仕組みを改正し、1日から「林野火災注意報・警報」を自治体が出すことができるようになった。地域に即した警戒を促す動きが広がるだろう▼日本は湿潤だから大丈夫という考えは過去のもの。小さな火の不始末が大規模火災につながる現実を直視し、火事を防ぐ行動を徹底したい。









