中日新聞社、中日ドラゴンズ、ナゴヤドームが2025年11月に発表したファームの移転計画で、これまでに愛知、岐阜、三重県内の20市町以上が誘致を決定・検討していることが分かった。3月13日に開いた愛知県との包括協定締結式で中日ドラゴンズの加藤宏幸社長は「5月ごろには詳細な募集要件の発表ができると思う」と話したが、既に応募を決めた自治体もある。
愛知県みよし市は、庁内にプロジェクトチームを設置し調査を進めている。約8700人の市民からの署名も届いており、小山祐市長は「移転を市のさらなる発展の起爆剤とするために応募する」と表明した。
愛知県安城市は誘致を優位に進めるため、25年度3月補正予算に専門コンサルタントへの委託料として5000万円を計上。誘致関連業務をEYストラテジー・アンド・コンサルティングに委託した。三星元人市長は「公募はまたとない機会。町をさらに元気にできるよう、全力で誘致に取り組む」としている。
愛知県瀬戸市も同様に庁内にプロジェクトチームを設置。メンバーは商工観光課、財政課、建設課など7人で構成。各部署の知見を集めつつ誘致合戦に臨む。
愛知県犬山市の原欣伸市長は自身のSNSで、移転計画が報じられた直後(1月)に中日新聞担当者に候補地をプレゼンテーションしていたことを明かしたほか、愛知県津島市の日比一昭市長はショート動画でJR関西線永和駅北側への誘致を明言している。
直近では東京ヤクルトスワローズが茨城県守谷市に、千葉ロッテマリーンズが千葉県君津市にファーム拠点の移転を予定している。この2市の成功事例を分析する自治体も多い。
球団が発表した候補地の条件として▽メイン・サブ球場、屋内練習場、選手寮、クラブハウス、駐車場などを整備するための十分な面積、利用しやすい土地形状(参考面積約6万平方メートル以上)▽バンテリンドームナゴヤ(名古屋市東区)から車で原則1時間以内でのアクセス、来場者の公共交通機関でのアクセス▽自治体からの効果的な支援・協力-などを挙げている。
プロ球団ファーム本拠地はこれまで練習拠点としての機能に重きを置いていたが、近年これからの活躍が期待される選手の応援などで観客が増加している。ファンのニーズに対応するため、25年には読売ジャイアンツは東京都稲城市に2900席の「ジャイアンツタウンスタジアム」を、阪神タイガースは兵庫県尼崎市に3600席の「日鉄鋼板SGLスタジアム尼崎」をそれぞれ設置した。
北海道日本ハムファイターズ、東北楽天ゴールデンイーグルスもファーム本拠地の移転を計画しており、中日同様に1軍球場の近隣市町村が誘致に立候補している。






