JR東日本/信号通信設備復旧に鉄道版生成AI導入/時間半減

2026年4月24日 技術・商品 [4面]

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 JR東日本は、信号通信設備の故障復旧に「鉄道版生成AI」を導入した。管内の新幹線や首都圏の在来線で活用を始めており、故障時に復旧までの時間を最大50%削減することを目指す。鉄道版生成AIは、現地で対応に当たる人員と信号通信指令との間の通信をAIが自動で読み取り、文字おこしとともに原因や対応方針案、復旧までの予想時間などを提示する。専門用語やマニュアル類をあらかじめ読み込ませることで、高い精度での読み取りと労力削減を可能にした。
 新幹線では2025年12月、首都圏の在来線では3月から使用を開始した。ポイントを制御する転てつ機や列車の位置を把握する軌道回路、列車の速度超過を防ぐ自動列車制御装置(ATC)などの故障時に使っている。上越新幹線長岡駅構内でのポイント転てつ機故障や、北陸新幹線北上駅構内での軌道回路障害などで実際に活用され、効果を発揮したという。
 これまで機械学習AIを使った軌道回路故障に特化したシステムはあったが、故障の内容や対応状況は手動で入力しなくてはならなかった。今回、導入を始めた「鉄道版生成AI」では、無線内容からAIが自動的に故障内容を読み取ることで手間を大幅に減らしたほか、軌道回路以外の故障にも対応できるようになった。
 JR東日本では、AIの読み取り精度をさらに高めるとともに、他分野にも展開していくことを検討している。実証実験中の運航管理システムでの故障箇所早期特定に向けた生成AIも実用化を目指していく方針だ。