日建連/公共事業関係費で当初予算の規模拡大求める/円滑な施工確保で会員調査

2026年4月30日 行政・団体 [1面]

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 ◇国直轄工事の設計変更3割で数量減少・打ち切り
 日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)は、国土交通省の発注工事で、予算の制約などで契約工事数量減や工事打ち切りが発生していることから、契約変更に必要な予算確保と措置を発注機関に求めていく考えだ。日建連調査では、予算制約などを背景に、国交省発注の道路・河川現場や高速道路会社、地方自治体の竣工済み現場の約3割で工事数量減や工事打ち切りが発生している。社会資本整備を計画的に進めるため公共事業関係費で当初予算の規模拡大を訴える。
 日建連は2025年11、12月に円滑な施工の確保に関するアンケートを実施。会員企業59社を対象に24年10月~25年9月末に竣工したか、施工中だった3億円以上の土木工事(高速道路や鉄道など民間工事を含む)現場の工事数量や打ち切り発生状況を聞いた。1719現場の有効回答を得た。
 「工事数量減や打ち切りがあった」と回答したのは全発注機関で27%となった。発注期間別に見ると、「国(道路・河川)」で29%、「同(港湾・空港)」で19%、「高速道路会社」で32%、「機構・事業団」で18%、「地方自治体」で32%、「防衛省」で57%、「農林水産省」で23%、「民間鉄道」で33%、「電力会社」で17%だった。
 このうち、「受注者に大きく悪影響を及ぼした」現場は、1割未満となった。国(道路・河川)では24年度から6ポイント低下の9%(24年度15%)となり、改善傾向にあるものの、「地方整備局などで設計ガイドラインの記載内容が異なる」「想定していた配置技術者の工事実績減など受注者の損益以外での影響」「受発注者間の円滑なコミュニケーション」などの課題が残る。
 国の公共事業関係費の当初予算は10年間、約6兆円規模で推移している。25年度補正予算では、国土交通省の公共事業関係費として初めて2兆円台が確保され、26年度政府予算案でも約6・1兆円が計上された。一方、ここ数年の資材価格高騰や必要な労務費確保など、建設工事費デフレーターを補正すると実質的に事業量と発注件数は減少している。さらに24年度の工事契約件数は159件(22年度比約39%減)、当初契約金額は約3401億円(約28%減)と大幅に減少している。
 日建連は公共事業関係費について、当初予算の規模の拡大と安定的で持続的な確保を発注機関に求めていく。「債務負担行為」や「事業加速円滑化国債」の活用拡大も要請する。