改正道路法に基づく道路分野の脱炭素化が本格化している。国土交通省によると、北海道開発局と沖縄総合事務局、全地方整備局、高速道路会社が「道路脱炭素化推進計画」を策定。自治体でも14県、20市町村が計画をまとめている。道路空間を活用した再生可能エネルギー導入や省エネルギー設備の整備が各地で進めば、道路関連分野の二酸化炭素(CO2)排出量を抑えることにつながる。
背景には気候変動に伴う自然災害の激甚化や頻発化がある。国交省が2025年10月に発行した「道路分野の脱炭素化政策集バージョン2・0」によると、道路関連分野のCO2排出量は国内全体の約18%を占めている。政府は道路の整備や利用、管理などの段階で脱炭素に関連する取り組みを加速。国交省は30年度に13年度比46%削減、40年度で73%削減を目指している。
25年4月施行の改正道路法では、「道路脱炭素化基本方針」に基づき、道路管理者が道路脱炭素化推進計画を策定する枠組みを創設した。脱炭素につながる施設で道路占用許可基準を緩和。道路空間を活用した再生可能エネルギー設備の導入も後押ししている。
各地では先進技術の導入が広がる。中部整備局は使用済み電池を活用したソーラー街灯を設置。近畿整備局は波力発電による電力を道路管理に利用する取り組みを進める。東北、北陸両整備局は地下水熱や地中熱を活用した融雪設備を導入し、舗装を温めることで消雪時の電力使用抑制につなげている。
西日本高速道路会社は、名神高速道路桂川PAの駐車場屋根に、軽くて曲げられるフィルム型ペロブスカイト太陽電池を導入する。年内の設置完了を予定し、高速道路の遮音壁など設置範囲の拡大も検討している。四国整備局がトンネル工事の湧水を利用した小水力発電を道路管理に活用するなど、地域特性を生かした取り組みも進む。
4月末時点の計画策定率は、地方整備局など国直轄10ブロックと高速道路会社6社で100%となった。地方自治体でも計画策定の動きが広がりつつある。国交省の担当者は「計画策定マニュアルやFAQなど、地方公共団体の参考となる情報も活用してほしい」としている。







