文化審/民家2棟を初の国宝に、禄剛埼灯台など6件の重文指定を答申

2026年5月26日 行政・団体 [2面]

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 文化審議会(文化審、文部科学相の諮問機関、日比野克彦会長)は、現存する最古級の民家2棟を新たに国宝に指定するよう松本洋平文科相に22日答申した。民家として初の国宝となる。日本人技術者が主導し建設したわが国最初の洋式灯台「禄剛埼灯台」など6件の建造物も重要文化財(重文)に新規指定するよう答申。官報告示を経て正式に指定されると、国宝・重文の建造物は2611件、5612棟(うち国宝235件、305棟)となる予定だ。
 国宝指定に答申された民家は、兵庫県内にある「箱木家住宅」主屋(神戸市北区)と「旧古井家住宅」(姫路市)の2棟。14世紀に建てられた箱木家住宅は、国内に現存する最古の民家。中世土豪の住生活の実態を知る上で類い希な現存遺構となっている。旧古井家住宅は15世紀の建築。中世の上層民の生活をひもとく上で貴重で、中世の景観を伝える民家建築だ。ともに深い文化史的意義を持つと高い評価を得た。
 近代の産業・交通・土木分野では、「禄剛埼灯台」(石川県珠洲市)と「姫埼灯台」(新潟県佐渡市)の二つの灯台が重文指定に答申された。禄剛埼灯台は能登半島の最先端部、珠洲市の禄剛崎台地に立つ様式灯台。1883(明治16)年7月に竣工し初点灯した。日本人技術者が主導し建設した日本初の本格的な洋式灯台で、能登半島沖を通航する船舶の安全を明治前期から守り続けてきた主要航路標識として、近代海上交通史上価値が高いと評価された。
 姫埼灯台は佐渡島の両津港東方の岬に位置する洋式灯台。95(明治28)年10月に竣工し、同12月に初点灯した。六角すいの台形状に支柱を建て、1層と3層を屋内化した鉄造の灯台。明治初年から外国貿易に開かれた佐渡島に寄港する船舶の安全を守り続けた貴重な航路標識でわが国で数多く建設された鉄造灯台のうち、最古の現役灯台として価値が高いと評された。
 このほか▽氷川神社本殿(埼玉県川越市)▽旧吉村順三別邸(長野県軽井沢町)▽棲霞園4棟(奈良市)▽旧服部家住宅7棟(岡山県瀬戸内市)-の4件が重文指定に答申された。