大阪建設業協会(大建協)の2026年度定時総会で新会長に就任した淺沼組の浅沼誠社長と、副会長に再任された前田組の前田浩輝社長が22日、総会後に記者会見し、今後の活動方針などを説明した。浅沼会長は建設資材の価格高騰や中東情勢の影響による供給不足、担い手不足の深刻化など構造的課題に言及した上で、「錢高久善前会長の運営方針を継承しながら、諸課題に真摯(しんし)に向き合い、会員の適正な利益確保と業界の持続的発展に尽力したい」と抱負を述べた。
26年度の重点活動方針には、▽建設産業の健全な維持・発展に向けた制度改革▽建設資材の価格高騰・供給不足への対応▽働きやすい職場の実現に向けた取り組み▽わかものきたれ!プロジェクト▽建設現場での業務改善と生産性向上、将来を担う若手の育成▽防災体制の構築-の6項目を掲げた。
特に人材の確保と育成に力を入れる。若手技術者向けセミナーや各種イベントを通じて育成を進めるほか、人材確保については「まずは建設業界に触れてもらう機会を増やすことが重要」と指摘。「大学生との接点を広げるためにも『わかものきたれ!プロジェクト』をさらに深化させたい。地道な活動を重ね、魅力発信を通じて裾野を広げていく」とした。
また、発注機関や他の建設団体との連携も強化し、建設業を選んでもらえる環境づくりを進める考えを示した。女性活躍の推進にも触れ、「『なにわ建女の会』の活動が広がっている。今後も現場の声を反映しながら、働きやすい環境整備を進める」と話した。
建設産業の健全な維持・発展に向けて、国など発注機関への要望活動も継続。「国土強靱化実施中期計画の事業量・予算確保、建設業法改正に伴う労務費行き渡りの実効性確保、資材価格高騰への対応など、諸課題の解決に向け制度改善を訴えていく」と説明した。
関西の建設市場については「大阪・関西万博で培われた技術力や機運を引き継ぎ、IR(統合型リゾート)や大阪市中心部の再開発が活発化している。建設業界の力を発揮し、需要に応えながら関西を元気に、ひいては日本全体の活力につなげたい」と意欲を見せた。
前田副会長は中堅・中小建設業の現状について、「時間外労働の上限規制は定着しつつある一方、現場の技術者・技能者不足は依然として大きな課題だ」と指摘。「建設DXの推進に加え、生成AIの活用も含めて業務効率化と生産性向上に取り組む」と述べた。その上で、「地域建設業は大阪経済を支えるエンジンだ。地域に人材と活力を呼び込みたい」と力を込めた。







