飛べない鳥として知られる天然記念物のヤンバルクイナ。その俊足ぶりは知られていないかもしれない。野生種は警戒心が非常に強く、人を見るとすぐに隠れてしまうが、沖縄県国頭村の生態展示学習施設で保護している「クー太」は人懐っこい▼ガラス越しに近づいてきて、紅色のくちばしをカメラ目線で見せてくれる。保護した個体だが、警戒心があまりなく、野生に返すのは難しいのだと飼育員が教えてくれた▼国土交通省によると、野生動物の交通事故(ロードキル)は国管理の道路で年間約7万件発生している。国交省は事故が多発する区間や時間帯を特定し、沖縄などをモデル地区に注意喚起やデータベースの構築などを進めてきた▼2026年度からはモデル地区の取り組みを地方整備局などで実施していくそう。カーナビゲーションシステムからの情報提供や地域の学校と連携した意識啓発なども行われる▼飛べない鳥を守るため沖縄県北部には、下に通り道を造ったり、クイナフェンスという防護柵を設けたりした道路が多い。人の都合で自然に間借りする空間がある。保護と共生の在り方を考え続けたい。








