◇メンテまできめ細かく対応
ナカノフドー建設のシンガポール現地法人、ナカノシンガポールが創業50周年を迎えた。住宅や商業施設を中心とした建築プロジェクトに携わり、約280件の施工実績を積み上げてきた。同国政府から品質や環境性能を評価する数々の賞を受賞するなど、建設会社として確固たる地位を築いている。これまでの軌跡と施工中の現場を取材した。(編集部・片山洋志)
同社のシンガポール進出は、1975年に横河電機製作所(現横河電機)初の海外生産拠点を建設したことに始まる。以来、コンドミニアムや工場、物流施設、ホテル、ショッピングセンターなど、さまざまな建築プロジェクトを手掛けてきた。
当初は日系企業からの受注が中心だったが、着実に実績を重ねる中でローカル企業からの受注も増加。2000年代以降は売り上げの多くをローカル・外資企業が占める。
ナカノシンガポールの強みは、竣工後のメンテナンスを含めて提供する顧客に寄り添ったワンストップに近いサービスだ。窓口の一本化で責任体制を明確にしている。
この体制の下、顧客ニーズに沿った適切で正確な積算をタイムリーに提示し、建設地に最適な施工計画を立案する。高品質な建築物を実現するため、経験豊富な日本人スタッフの監督・指導の下、ベテランのローカルスタッフが施工管理を担う。
メンテナンスもきめ細かく実施している。瑕疵(かし)期間終了後も専属のメンテナンス部門が迅速に対応する。親会社のナカノフドー建設とも緊密に連携しており、顧客の要望があれば日本側でも対応する。
こうした事業スキームを確立し、高品質で環境性能に優れたシンボリックな物件を数多く施工してきた。シンガポール建設省(BCA)の表彰制度では、施工品質や安全性、設計・施工上の工夫など、建設プロジェクトの優れた成果に対する表彰をたびたび受けている。
同国で運用されているグリーン建築評価制度「Green Mark Award」では、最上位の「プラチナ」レベルを複数の物件で獲得。環境性能に優れた建物の施工でも実績を上げている。
17年9月には、BCAが開設した共同住宅の品質に着目した検索サイト「Search for Quality Housing」で卓越した品質が評価され、初回の「トップ10請負企業リスト」で1位に選ばれた。
飯塚隆社長は「ナカノシンガポールは安全、品質、誠実さ、そしてチームワークという、世界共通の価値観を体現した高水準のプロジェクトを数多く手掛けてきた」と胸を張る。その支えとなったのは「50周年という記念すべき節目は『人』」との思いだとし、「あらゆるプロジェクトにスキルと情熱を注いできた従業員の献身的な努力に感謝する」と話した。
(次回から3面に掲載)








