戸田建設/建物内情報一元化しデータドリブン運営/27年度発売へシステム最終検証

2026年8月25日 技術・商品 [3面]

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 戸田建設は、建物内の不具合情報などを一元管理する維持管理業務向けのクラウドシステムを開発した。独自のデータモデル・空間BIMを活用し、「どこでどのような不具合が起きたか」「対応にどれだけの費用や工数がかかっているか」を可視化する。人の経験や勘に頼っていた維持管理を見直し、客観的なデータに基づく効率的で戦略的な運用を可能にする。
 2027年度の販売開始に向け、最終検証となる有償トライアルを始めた。実際の利用を通じて、使いやすさや機能の実効性を高める。新規事業を立ち上げる社内ベンチャープログラムの一環で、「RAKU-PLAT(ラクプラット)」として開発した。建物や空間に関する知見を生かし、BIMやITの専門知識がなくても、維持管理に必要なデータを簡単に扱えることを重視した。
 建物を部屋やゾーン単位で捉え、維持管理に必要な情報をひも付ける空間BIMを中核に据えた。場所ごとに不具合や点検記録、コストなどを結び付け、ドラッグ・アンド・ドロップの要領で登録できる。必要な情報を探す時間を短縮し、担当者の経験や能力に左右されにくい管理を可能にする。設計や施工に使う一般的なBIMと比べ、よりシンプルに扱える。
 建物全体を1枚のカルテのように可視化する機能も備える。不具合の発生場所や修繕コストなどをダッシュボードに示し、施設全体の状況を一目で把握できる。修繕の優先順位付けや予算確保に向けた説明にも活用可能だ。
 AIを使った検索機能も導入した。日常会話のように質問すると、日々蓄積したデータから必要な情報を案内する。不具合報告は発生場所や写真、対応状況などを簡単な操作で登録でき、AIが内容に応じて分類タグを付ける。
 販売開始を前に、先行導入するパートナーと実環境での有償トライアルを行い、システムの有効性や運用手順を最終確認する。蓄積したデータを生かし、建物維持管理の新たな標準づくりを目指す。