◇リエゾン派遣で使命を実感
建設業で働く祖父を見て育ち、岐阜工業高等専門学校に進んだ。東海環状自動車道の工事現場を眺めながら通学するのが日常だった。道路整備で変化するまちの姿を見て、中部地方整備局の出前講座を受け、「大きなプロジェクトに携わりたい」思いが強まり、国土交通省に入った。
最初の配属先は、現在と同じ岐阜国道事務所管理第二課。北勢国道事務所では念願だった東海環状道の工事に携わり、本局企画部で採用活動も経験した。本省では、高規格道路網の2050年構想づくりに関わった。
21年7月に静岡県熱海市で発生した土石流災害では、リエゾン(現地情報連絡員)として現地入り。「大規模な災害現場を初めて目の当たりにし、技術者として支援することが使命と実感した」と振り返る。
現在は、直轄国道の維持管理や橋梁の補修・耐震補強などを担当。「限られた予算の中でどう優先順位を付け、幅広い対策を進めるか。そのマネジメントが難しい。さまざまな部署で経験を積んだからこそ、原点に立ち戻り、管理業務に取り組みたい」という。
異動を重ね、多くの人と出会ってきた。部下を持つ立場になった今、「どの部署でも上司や同僚に恵まれ、仕事が大変でも『この人たちとなら頑張れる』と思える経験をしてきた。自分もそういう存在でありたい」。そう話す表情には、周囲への感謝がにじむ。
(とみだ・みなみ)








