回転窓/目的に合った地図選び

2026年9月11日 論説・コラム [1面]

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 道順や所要時間を確認したり、店や施設を探したりするのに便利なデジタル地図は、生活や仕事に欠かせないツールとなっている。デジタル全盛の時代だが、縮尺を変えずに広範囲を一度に見渡せる紙の地図を支持する人も多かろう▼世界地図として目にする図法の一つに「メルカトル図法」がある。学校の地理でもおなじみの図法だが、先日の国連総会で面積をより適切に表すため、「イコールアース図法」など面積が正しい正積図法の利用を促す決議が採択された▼メルカトル図法は角度を正しく表せるが、高緯度になるほど面積が実際よりも大きく描かれる。アフリカ大陸とグリーンランドはほぼ同じ大きさに見えるが、実際にはアフリカ大陸の面積はグリーンランドのおよそ14倍もある▼球体の地球を1枚の平らな紙に広げようとすれば、どこかに必ずゆがみが生じてしまう。世界地図には「世界をどのように表すか」という工夫が詰まっている▼国連決議は一つの図法を全ての用途で使うよう求めるものではない。どの図法が最も正しいのかではなく、何のために使うのか目的を考え、適切な地図を選ぶきっかけにしたい。