北陸地方整備局湯沢砂防事務所は、地震や大雨による河道閉塞(へいそく)でできる天然ダム決壊の可能性を危険な現場に人が立ち入ることなく判断できる監視手法を確立するため、UAV(無人航空機)を活用した実験を実施し、緊急監視手法として機能することを確認した。
実験は管内の大源太川第1号砂防堰堤のダム湖を天然ダムに見立てて実施。まず、UAVを使って天然ダムの周辺の地形状況と形状を把握できること、地形情報は、決壊解析プログラムとして使用可能なことを確かめた。
その上で、ダム湖に大型のUAVで重さ約28キロの水位観測ブイを湖内の目標地点まで運搬して投下して、水深を適切に把握できること、取得データは衛星通信を介して事務所に正常に送信できること、ダム湖の継続監視手法として利用できることを確認した。
実験を通じて、3D地形モデルの作成に約2時間かかる、水位観測ブイの運搬・設置に使用した大型UAVは高度な操縦技術を要するといった運用にはまだ改善しなければいけない点があることも分かったという。
一連の実証試験の成果は、9月に北陸整備局本局で開催の事業研究発表会で報告した。
一度できた天然ダムの決壊リスクは対策が完了するまで継続して監視する必要がある。同事務所は実験で天然ダム発生時の初動対応の迅速化に一定の成果を確認できたとの見解を示しており、今後は強風や降雨によりUAVの飛行を制限せざるを得ない場合や、山間部で通信環境の悪い状況などさまざまな条件下での運用方法を検証する。








