横浜市は市の持続的な成長を目指し、主要駅の周辺などで容積率の上限を引き上げる。横浜駅周辺や新横浜駅北部地区は、指定容積率の引き上げと地区計画などを組み合わせ、1300%以上の容積率を実現する。郊外の駅周辺も地域の実情に応じて容積率を引き上げる。公共貢献による容積率の特例制度も基準や緩和幅を見直す。中期計画(2026~29年度)の期間中に対応していく考えだ。
JR横浜駅を中心とする「エキサイトよこはま22」のセンターゾーンや、新たなまちづくりが進む新横浜駅北部地区は、指定容積率の引き上げと地区計画などによる緩和で、容積率を「最低でも1300%」に引き上げる。新横浜駅周辺は、広い道路や都市基盤を生かし、企業の集積を目指す考えだ。
都心部を除く主要駅周辺(半径1キロ)は、住宅の容積率を指定容積率の最大1・5倍に緩和(緩和幅は最大200%)する。コンビニや診療所など生活利便施設の容積率緩和も最大100%となる。既存の指定容積率が400%の住居兼利便施設であれば、条件次第で容積率は700%を超える。主要駅以外でも、住宅の容積率を指定容積率の1・5倍(最大100%)へ緩和し、居住誘導を推し進める。
インバウンドの増加など宿泊需要の高まりを受け、ホテル立地も促進する。主要駅周辺では、宿泊施設の容積率を指定容積率の最大1・5倍まで緩和。市街地環境設計制度の改正で対応できるものは、都市計画の変更に先行して実施する方針だ。
指定容積率の引き上げと併せて、公共貢献による「容積率緩和制度」も見直す。制度適用のハードルを下げるほか、緩和率も引き上げるとしている。
市域の4分の1を占める「市街化調整区域」は、高速道路のIC周辺などで積極的に市街化編入する。大学キャンパスが立地する市街化調整区域も市街化編入し、大学の活性化も狙う。
市はこれまで、学校整備などの課題から「住宅の過度な増加を抑える」ため、容積率を厳しく制限してきた。一方、25年の国勢調査で市の人口は1947年以来の減少に転じた。人口飽和時代の終焉(しゅうえん)と、インフラ整備の進捗も踏まえ、規制を見直す。
市は25年5月に改定した「都市計画マスタープラン」に「土地利用誘導戦略」の推進を盛り込んだ。9月に同戦略の素案を公開し、住民意見の募集を開始。意見を踏まえた戦略案を12月に公表し、27年3月にも策定する。
横浜市都市整備局企画部の中尾光夫企画課長は「市への投資を呼び込むための施策」と説明した。時代の転換点に土地利用の在り方を見直し、国内最大の基礎自治体の持続的な発展につなげる。







