大成建設/高松空港でエビ陸上養殖/地域完成型の資源循環モデル、地域価値を向上

2026年10月27日 企業・経営 [3面]

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 大成建設は、コンセッション(公共施設等運営権)方式のPFIで運営に携わる高松空港(高松市)で、バナメイエビを陸上養殖する実証試験に取り組んでいる。実証ではエビ養殖とともに、低塩水を使った野菜の水耕栽培を組み合わせた新たな生産体制の構築を目指す。地域から生じた食品廃棄物を食べさせた昆虫をエビ養殖の飼料としても利用。地域内で完結する資源循環モデルを確立し、地域活性化や同空港の価値向上につなげる狙いだ。
 実証は水産養殖と水耕栽培に同時並行で取り組む「アクアポニックス」として展開する。海産魚介類を対象とした塩水環境でのアクアポニックスは、国内では研究レベルに限定されてきた。大成建設は同空港をフィールドに、水槽の飼育水をろ過・浄化させる閉鎖型循環式陸上養殖とアクアポニックスを軸にした新たな地域生産モデルを築く。
 2025年7月から水槽設置など実証の準備に着手し、同11月に本格始動した。実施期間は27年3月まで。水耕栽培では耐塩性のスイスチャード、シーアスパラガスといった野菜を育てる。実証では塩分濃度の違いによるエビ、野菜の生育状況を比較検証する。野菜の栽培ではエビの排せつ物を肥料として利用する考え。生育にもたらす効果も確かめる。
 うどんの生産過程で生じた切れ端など、地域から出る食品廃棄物も循環システムの中に組み込む。廃棄物を食べさせたアメリカミズアブの幼虫を育て、昆虫配合飼料として加工。エビの生育に活用できるかも検証している。地域資源を循環させるサーキュラーエコノミーの実現により、空港や周辺地域の活性化につなげる。
 実証は水産庁の助成金を活用している。育てたエビ、野菜は空港内の飲食店の協力を得て試食・評価する取り組みも展開している。