BIMのその先を目指して

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BIMのその先を目指して・4/樋口一希/都市ビッグデータとAIの活用・2  [2017年7月20日]

 NTTと日建設計総合研究所(NSRI)がAI(Artificial Intelligence:人工知能)を用いて共同研究しているエリア情報活用プラットフォーム「AI×AI(アイアイ)(仮称)」。三井不動産とも協働して日本橋エリアのコレド室町1において先行的に行った実証実験について報告する。


 □コレド室町1での人流を測定してビルのマネジメントデータと組み合わせた分析を実施□


 都市におけるエリアマーケティングのベースとなるさまざまな種類のビッグデータの中からNTTとNSRIは、特に商業施設など不特定多数の人々が集まる「場」における人の流れに着目した。動的に把握された人流データとその他のデータを組み合わせ、AIも用いることで、図にあるような多様なソリューションが得られるからだ。

 具体的には、人流の粗密(多少)に応じた空調機器類の制御やエレベーターなどの運行の最適化、清掃仕様の最適化によるコスト削減と適正化、「場」を盛り上げイベントの魅力向上による賑わいの形成などが挙げられる。

 効果を実証するためには、「リアルなフィールド」での実証実験が必須だ。3社は、オフィス・住宅・商業施設など多様な都市機能が集積し、三井不動産が官民地元と共同で都心型スマートシティのモデルプロジェクトを推進する日本橋エリアのコレド室町1において人流を測定し、ビルのマネジメントデータと組み合わせた分析を実施した。


 □「バーチャルとリアル」を組み合わせたAIによる解析によって高度なソリューション獲得□


 実証実験の結果、人流の時間・場所ごとの粗密(多少)に基づき、空調機器類の制御で、来訪者が快適に感じられる体感温度レベルを維持しながら、空調に使用するエネルギー消費量を大幅に削減する可能性を確認するなど、エリアマネジメントの最適化のイメージを得ることができた。今後、3社は、コレド室町1以外の日本橋エリアにも調査対象を広げ、エリア情報活用プラットフォームを実際の計画・マネジメントに活かすための実証実験に取り組んでいく予定だ。

 従来、都市計画分野では、「バーチャルなフィールド」での各種シミュレーションが行われていた。今後は、IoTによって「リアルなフィールド」のビッグデータ収集が可能となったことで、「バーチャルとリアル」とを組み合わせAI由来のより高度なソリューション獲得が可能となろう。

 (出典:NTTニュースリリース、6月15日発行)

 〈アーキネットジャパン事務局〉(毎週火・木曜日掲載)

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