論説・コラム

回転窓/街の余白に暮らす猫 [2017年12月7日1面]

 トルコ・イスタンブールは猫の街なのだそうだ。ドキュメンタリー映画『猫が教えてくれたこと』に、生き生きとした猫たちの姿が収められている。アジアと欧州の結節点、東西交易の拠点として発展してきた街。船乗りたちと共に各地から猫も集まってきたのだという▼レストランでネズミを退治する猫がいるかと思えば、カフェの客席で餌をねだったり、軒先から魚をくすねたりする猫もいて至って自由。のびのび暮らしている猫を街で見...続きを読む

回転窓/人工の「眼」がもたらす世界 [2017年12月6日1面]

 人工知能(AI)を巡っては過去に厳しい「冬の時代」があった。第1次ブームは1950年代半ば~60年代、次は80年代に到来。いずれも過度な期待の反動が失望につながったのか、一時的な盛り上がりに終わる▼では、2013年に始まった現在の第3次ブームはこれまでと何が違い、身近な生活や産業界にどのようなインパクトを与えるのか。先週行われた空気調和・衛生工学会の創立100周年記念講演で、AI研究の第一人者で...続きを読む

回転窓/執着を断ち切る [2017年12月5日1面]

 師走に入り今年も残すところ25日余り。公私ともに何かとばたつく時期になった。月日がたつのは本当に早く、ぼやぼやしているとあっという間に年末を迎えてしまう▼この時期は大掃除に精を出す方も多かろう。普段あまり手を付けない場所を整理し、要らない物を処分する。取っておけば使えそうだ、必要になるかもしれないなどと思って捨てるのをやめても、結局は引き出しや押し入れの肥やしになっている物は多い▼フリーマーケッ...続きを読む

回転窓/新しい勝負服に期待 [2017年12月4日1面]

 「サムライブルー」の愛称でおなじみのサッカー男子日本代表が2018年ロシアワールドカップ(W杯)で対戦する国が決まった。いずれも強豪国ながら、初のベスト8を目指し、予選を突破してほしい▼代表選手がW杯で着る新しいユニフォームは、戦いに挑む武将が鎧(よろい)の下に好んで着た「勝ち色」とされる深い藍がコンセプト。国民の期待を背負って勝負服をまとう侍の鬼気迫る戦いに期待したい▼美容・ファッション・デザ...続きを読む

回転窓/多重化・分散化の時代 [2017年12月1日1面]

 2011年の東日本大震災では、発電設備の被害や福島第1原発事故の影響で電力供給が不足。広範囲にわたる停電や、地域や時間帯を区切っての「計画停電」などがあった。電気が止まって特に困ったのが、オール電化住宅に住む人たちである▼オール電化住宅は各種設備などをすべて電気で賄う先進技術の粋を集めた住宅。火を使わず空気も汚さず、安全でクリーンなイメージがあるが、電気が止まってしまえば、設備は何も動かない▼当...続きを読む

回転窓/発展の原動力どこまで [2017年11月30日1面]

 多くの交通インフラが老朽化し、大規模な改良事業が各地で活発化している。新設時とは異なり、供用中の施設の改良・更新の工事にはさまざまな制約が掛かり、施工の難度は増す。周囲への影響も大きくなるケースが少なくない▼利用者にとっては、工事に伴う道路渋滞や駅ホームの混雑などで目的地への移動時間が余計にかかることも。安全・安心、快適・便利に使い続けるには不可欠な工事だと頭では分かっていても、普段通りにいかな...続きを読む

回転窓/経営の神様の国土創成論 [2017年11月29日1面]

 「経営の神様」と称される松下幸之助が残した著書や名言は多く、小欄でもたびたび引用させてもらっている。日本埋立浚渫協会の広報誌「マリンボイス21」(Autumn2017)に掲載された古土井光昭氏の講演録から、この偉大な経営者に、新しい国土のあり方を提言した著書があるのを知った▼題名は『新国土創成論』(1976年、PHP研究所)。国土の狭さから来る行き詰まりを打開し、国全体の均衡ある発展を可能にする...続きを読む

回転窓/税金は取るべき所から [2017年11月28日1面]

 「タックスヘイブン」は「租税回避地」のこと。ところが、この言葉の後半部分の「ヘイブン」を「ヘブン」と誤って覚えている人が随分多いという話を聞いた▼英語で避難所を意味する「haven(ヘイブン)」と、天国や楽園を表す「heaven(ヘブン)」。少し前の「パナマ文書」や、最近明るみに出た「パラダイス文書」などの報道を見るにつけ、むしろヘブンの方が実態をよく表しているのではないかと思われる▼直訳すれば...続きを読む

回転窓/生涯学び続ける能力を [2017年11月27日1面]

 ICT(情報通信技術)の次はIoT(モノのインターネット)にAI(人工知能)…と最近の紙面に頻出するこれらの用語も、使い始めのころは何を意味しているのか、どう表現したらよいのか悪戦苦闘した。これからも新しい用語が数多く出現するだろう▼建設業に従事する技術者や技能者は、用語の意味だけでなく、内容を身に付け使いこなすまで理解を深める。人命や財産、日々の生活などを預かる職業である。長く携わっていくには...続きを読む

回転窓/名も無き人ではない [2017年11月24日1面]

 国土交通省が茨城県古河市の利根川で進めている釈水水門の整備。川を仮締め切りした後に既存堤防を掘り下げ、そこに新たな水門を設ける。切った堤防の断面に、利根川堤防の変遷が見て取れる▼旧堤と思われる部分は正直、心もとない。いかに今のインフラが大きいかが分かる。建設地の地名は「水海」。置かれている境遇が地名から分かる。70年前のカスリーン台風では、遠くない場所で堤防が決壊した▼現場担当者が「見える部分だ...続きを読む

回転窓/8000年前のワイン [2017年11月22日1面]

 フランス・ボージョレ地区の赤ワインの新酒、ボージョレ・ヌーボーの販売が先週16日に解禁された。夜中にお祭り騒ぎが繰り広げられた一時のブームも去り、輸入量は全盛期の半分とか▼最近のお酒の種類の多さは尋常ではない。飲み屋でも店の売り場でも目移りするほど。ボージョレの輸入販売各社も何とか目を向けてもらおうと宣伝に励んでいるようだが、週末に行ったスーパーでも売り場に人影はまばらだった▼先日、約8000年...続きを読む

回転窓/水道料金値上げは不可避? [2017年11月21日1面]

 蛇口をひねれば当たり前のようにきれいな水が出る。降雨不足で夏場に取水制限がかかることはあっても、災害の場合は別として水が足りなくなって何日も水道が利用できない経験をされた方はほとんどいないだろう▼水資源が豊かといわれる日本。厚生労働省の統計によると1950年に26・2%だった水道普及率は半世紀余で飛躍的に伸び、2015年には97・9%になった。使えて当たり前の水道だが、土木学会から送られてきた報...続きを読む

回転窓/熱意に支えられる発表会 [2017年11月20日1面]

 全国建設業協会(全建)が行っている「技術研究発表会」が17年度で節目の10回を迎えた。15日に東京都内で開かれた発表会では、静岡県建設業協会に所属する木内建設の松下圭佑さん手作りの免震装置が最優秀賞に選ばれた▼応募のあった事例を絞り込んで優良事例として発表してもらい、現場の課題などを克服するアイデアだけでなく、汎用性や導入のしやすさも重視して審査する。「実質ゼロ円です」と松下さん。装置の材料は廃...続きを読む

回転窓/公共事業費の適正水準は [2017年11月17日1面]

 与党が大勝した衆院選から間もなく1カ月。国の17年度補正予算案の編成作業が動きだしている。建設業界が注目するのはやはり、公共事業にどの程度の予算が配分されるかだろう▼近年の国の当初予算では、公共事業関係費は6兆円程度で推移している。これに補正予算による積み増しを加えた額が年間の最終的な公共事業関係費になる▼14~16年度は各年度とも補正予算が編成され、最終の公共事業関係費は14年度が6・4兆円(...続きを読む

回転窓/地方駅の立ち食いそば [2017年11月16日1面]

 取材で静岡に出張した帰り、二十数年前に通った大学の最寄り駅で途中下車した。お目当てはホームにある立ち食いそば屋の「天玉そば」。甘めの黒いつゆに、小エビと野菜のかき揚げと生卵をのせたどこにでもある定番メニューだが、たまに無性に食べたくなる▼いつも空腹を抱えた貧乏学生時代、ホームに漂うそばつゆの匂いに誘われ、通学仲間たちと食べた思い出の一品でもある。カウンターで背中に寒風を感じながらすするそばはまた...続きを読む
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