論説・コラム

シリーズ・国のかたちを考える2018/エッセイスト・女優・一青妙さん [2018年8月10日1面]

 ◇100年後、200年後の暮らし支える
 土木の世界を知ったのは、日本人土木技師・八田與一(1886~1942年)の生涯を描いたアニメ映画「パッテンライ!!南の島の水ものがたり」(石黒昇監督、2008年公開)に、與一の妻・外代樹役の声優として出演したのがきっかけだった。台湾・嘉南平野を豊かな穀倉地帯に変えた「烏山頭ダム」の建設を指揮した八田は、台湾で教科書に載るほどの有名人だが、日本での知名度...続きを読む

回転窓/子どもの夢が未来をひらく [2018年8月10日1面]

 手塚治虫が1952年に少年誌で連載を始めた人気漫画『鉄腕アトム』。そこにはロケットやジェット機が登場し、高速道路や高層ビルが立ち並ぶ都市、立体映像機を使う暮らしが描かれている▼60年の時代を経て現代人には当たり前とも映る光景だが、戦後の荒廃した日本で漫画を通して未来を予見し、国民を鼓舞した手塚の思いには頭が下がる。手塚漫画の世界に触発され技術者を志した人もいただろう▼土木学会が4日、建設中の東京...続きを読む

回転窓/「人生ゲーム」50年 [2018年8月9日1面]

 子どもから大人まで幅広い層が楽しめるボードゲームの代表格「人生ゲーム」が日本で発売されて9月で50周年を迎える。米国発のほぼ直訳版が市販され、高度経済成長期に「人生山あり谷あり…」のテレビCMでお茶の間の話題を集めた▼ルーレットを回してマス目を進み、就職、結婚、家の購入など人生のさまざまなイベントを経て億万長者を目指す。ゲーム用の紙幣をやりとりしたり、保険をかけたりと、ギャンブル性を含むところが...続きを読む

回転窓/魅了するテクニック [2018年8月8日1面]

 バドミントンの〈ヘアピンショット〉は、その軌跡が髪の毛をとめるヘアピンの形に似ているのが名称の由来という。自ら持つ多彩なテクニックの中でも、正確無比なヘアピンショットを得意とする桃田賢斗選手が5日、世界選手権のシングルスで金メダルを獲得した▼ネット際で軽くふわりと上げたシャトルを相手コート側のネットギリギリに落とす。対戦者はまるでつり糸で操っているかのようなシャトルの動きにほんろうされて返すこと...続きを読む

回転窓/価値観はさまざま [2018年8月7日1面]

 先日、東京都内で建築家・藤村龍至氏の講演を取材した。単純な形の模型に行政や住民らの意見や細かい設計条件を反映させ、提案を磨き上げていくのが藤村氏の基本姿勢と聞いた▼多くの考え方を柔軟に吸収して最適解を導くのは簡単でない。藤村氏は案を統合する過程も開示し、その土地に必要な建築を作り上げていく▼欧米諸国などに比べ、日本社会には多数派と同じ言行を暗に求める「同調圧力」が強く働いているといわれる。KY(...続きを読む

回転窓/自助と共助の力 [2018年8月6日1面]

 記録的な集中豪雨によって西日本を中心に甚大な被害が発生してから約1カ月。この間、復旧・復興や生活再建に取り組む被災地は猛暑や台風に見舞われるなど、厳しい道のりをたどっている▼今回の豪雨によってさまざまな課題が浮き彫りになった。その一つが広い範囲で同時多発的に、甚大な災害が発生した時の対応だろう。山村や離島などアクセスしにくい地域では、救助や支援が後手に回ってしまうケースもある▼地球温暖化の影響も...続きを読む

回転窓/ミスマッチ解消への取り組みを [2018年8月3日1面]

 「思っていた仕事とは違っていた」-。若者の離職理由の最上位に挙がるのは働き手の考えと実際の就職先とのミスマッチに起因するものだ▼給料が低い、休日が取れない、人間関係がつらいといった待遇や職場環境だけでなく、思い描いていた仕事の内容と現実とのギャップが大き過ぎた場合には仕事を通じての社会貢献意識、つまりやりがいは得られない▼新卒社員の3年以内離職率は14年4月に就職した若者の統計で高卒40・8%、...続きを読む

シリーズ・国のかたちを考える2018/青森市長・小野寺晃彦氏 [2018年8月3日1面]

 ◇地域の持ち味を生かした都市再生へ
 私が市長に就任する以前、青森市はコンパクトシティーの形成を掲げ、一極集中型の街づくりに挑戦した。だがJR青森駅前の商業施設「アウガ」を運営していた第三セクターが破産寸前になったことをはじめ、市内各地で要となる再開発事業が頓挫するなど、苦い経験をした。中心市街地の外縁地域に住む市民から事業実施の理解が得られなかったことが影響したと考えている。
 市を再生す...続きを読む

回転窓/未来に開かれる本 [2018年8月2日1面]

 ノルウェーで2014年から「未来の図書館」というプロジェクトが進行している。毎年異なる作家に作品を提供してもらい、100人分の原稿を100年後に公表するという試み。未来の人たちに対する文学の贈り物となる▼集まった作品は書籍として出版する予定。紙の原料となる樹木も育てているそうだ。デジタル化の進展などを背景に、印刷物としての本の存在感は薄まりつつある。多種多様なエンターテインメントがあふれるデジタ...続きを読む

回転窓/失敗を経験する大切さ [2018年8月1日1面]

 プロ野球・福岡ソフトバンクホークスの工藤公康監督が、投手だった現役時代に後輩をどのように育てたのか。その独特の指導方法を、スポーツジャーナリスト・二宮清純氏の『プロ野球の一流たち』(講談社現代新書)で語っている▼1990年代のこと。福岡ダイエーホークス(当時)で王貞治監督から経験豊富な工藤投手が託されたのは、若手の捕手・城島健司選手を一人前に育てることだったという▼バッテリーを組む城島捕手がサイ...続きを読む

回転窓/ここが思案のしどころか [2018年7月31日1面]

 生活に欠かせない道路や橋などの社会インフラ。ダムは水の確保や治水、発電に重要な役割を果たし、都市の地下に造られる地下河川は洪水被害の軽減などに役立っている▼観光資源としてインフラを活用しながら、多くの人に存在意義を知ってもらうためインフラツーリズムが脚光を浴び始めている。施設を管理する公共機関と民間企業がタッグを組み、企画づくりに趣向を凝らす▼来月1日からは国土交通省関東地方整備局江戸川河川事務...続きを読む

回転窓/真夏の新しい風物詩 [2018年7月30日1面]

 自宅近くでひまわりが咲き誇っている。幼児くらいの背丈でたくさんの花を付けたり、屋根の近くまで伸びて咲いたり。台風に耐えている姿は頼もしいけれど、映えるのは青空の下のように思う▼「今年はひまわりかな」。菜の花畑にひまわりの種をまき、開花を楽しみにしてきた近所の人が、黄色の具合を菜の花と比べて、ひまわりに軍配を上げていた。大きさも花の数も色も話題になる。さすがは夏の主役の一つ▼女子小中学生と保護者を...続きを読む

回転窓/学ぶ姿勢の大切さ [2018年7月27日1面]

 先輩からの叱咤(しった)激励で育てられてきた仕事優先のベテラン社員と、個を尊重して褒めながら育てることが大事といわれる若手社員。世代間の考え方の違いは働き方にも表れる▼この溝をどう埋めるかに頭を悩ませる企業も多いと聞く。先日、建設コンサルタントで働く若手社員と、建設コンサルタンツ協会の村田和夫会長が懇談する場が設けられた。育児休暇を取得した男性社員は「上司の目がきつい。社内風土を変えなければ制度...続きを読む

回転窓/真夏の天体ショー [2018年7月26日1面]

 15年ぶりに火星が地球に大接近しているのをご存じだろうか。ピークを迎える31日には5800万キロ弱にまで近づくという。7月は夜遅くにならないと火星が空に上がってこないため天体観察は8~9月ごろが適しているそうだ▼火星は「西郷星」の異名を持つ。1877年の大接近時、日本では西南戦争が勃発。西郷隆盛を中心に不平士族が明治政府に反乱を対し世の中に大きな動揺を与えた▼そんな世相が重なり、当時は夜空で異様...続きを読む

シリーズ・国のかたちを考える2018/首都大学東京教授・饗庭伸氏 [2018年7月25日1面]

 ◇「スポンジ化」乗り越え良い都市を
 人口減少社会に入り、空き家・空き地が細かく発生する現象が起きている。これを「都市のスポンジ化」と呼び、問題提起してきた。社会資本整備審議会(国土交通相の諮問機関)でも取り上げられ、対策が講じられている。
 日本型成長モデルでは、土地を細かく分けて開発することで経済を回してきた。そうした結果としてスポンジ化も起きている。都市をダイナミックに変えようとする時...続きを読む
インフラ・ビジネス最前線―ODAの戦略的活用
 途上国や新興国で日本の民間企業が行うイ...続きを読む
建設業で本当にあった59話の心温まる物語
およそ500万人が働く建設業界。それぞれ...続きを読む
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