論説・コラム

回転窓/自動運転とごみ回収 [2021年3月9日1面]

 マンション住まいで便利さを感じるのは収集日に関係なくいつでもごみを出せること。もちろん分別はするのだが、ごみがたまったら置き場に運べば後は管理人さんが面倒を見てくれる▼以前住んでいた東京近郊では、市内に製鉄所があった関係で分別もそれほど細かくなかった。リサイクルの大切さは理解しているが「○○市は便利だな」と思うことが多かった▼集積所のごみを収集車に積み込み、運んでくれる作業員の方々。収集車を運転...続きを読む

復興のシンボル完成/阿蘇大橋(熊本県)と気仙沼湾横断橋(宮城県)が開通 [2021年3月9日1面]

 大規模な自然災害に見舞われ復興に取り組んできた熊本県南阿蘇村と宮城県気仙沼市で、地域の新たなランドマークになる長大橋が開通を迎えた。=8、11面に関連記事
 気仙沼市では湾をまたぐ全長1344mの斜張橋「気仙沼湾横断橋」が6日午後に開通。同橋を含む三陸沿岸道路の宮城県内区間が完成した。南阿蘇村は2016年4月の熊本地震で崩落した国道325号阿蘇大橋ルートが7日に開通。元の場所から600mほど南...続きを読む

回転窓/神髄は変えない新様式を [2021年3月8日1面]

 近郊の道の駅で「食べ比べ」と銘打ったいちごの盛り合わせパックが人気と聞いた。地域の定番品から甘みと粒の大きさ、形にもこだわった新品種まで、両手いっぱいの数を良心的な価格で食べられると評判だ▼敷地内にあるハウスのいちご狩りは、入場規制を徹底し、摘んでから飲食スペースで食べるバイキング形式になった。お気に入りだけを選べるいちご狩りの神髄からはずれておらず、感染対策に配慮した新様式として取り入れること...続きを読む

回転窓/就職活動が本格化 [2021年3月5日1面]

 1日から企業説明会が解禁され、来春卒業予定の大学生らの就職活動が本格的に始まった。昨年同様、新型コロナウイルスによる制約下での就活となる▼リクルートキャリアの調査には「就職氷河期と言われているため希望する企業に入社できるか不安」などの声が寄せられている。説明会などがオンラインに切り替わり、雰囲気を肌で感じづらいと戸惑う声もあった▼進路に迷う学生らに対して同社は「何をやりたいか」よりも「どうありた...続きを読む

回転窓/人形に願いを [2021年3月4日1面]

 桃の節句で親しまれている3月3日のひな祭り。女の子のいる家庭では、ひな人形を飾り、ちらしずしやはまぐりのお吸い物などのごちそうを囲んでお祝いした方も多かろう。ひな人形には、生まれた子が健やかで優しい女性に育つようにとの願いが込められている▼由来の一つは草木や紙、わらなどで作った素朴な人形に、自分の災厄を移して海や川に流したはらいの行事。それに平安時代に始まる人形遊び(ひいな遊び)が結び付き、現在...続きを読む

回転窓/水を巡る動き [2021年3月3日1面]

 栃木県足利市の山火事が1日鎮圧された。先月21日に発生し、9日間で神社などを含む約106ヘクタールの山林が焼けた。幸いけが人はいなかったが、近隣住民の方々は不安の日々を過ごされたことだろう▼火が収まったという報を聞いたその日の夜、全国的に雨が降った。あと数日早く降っていればここまでの延焼は食い止められたのではと思うと、気ままな雨を恨めしく思う▼雨は水害などの被害をもたらすが、恵みも与える。大地が...続きを読む

東日本大震災から10年-3・11を伝える/元東北整備局長・徳山日出男氏に聞く [2021年3月2日1面]

 ◇将来に向けた「復興」と「備え」を
 発災から10年というのは大きな節目だ。これまで被災地では復旧・復興事業が行われ、ハード面の整備が進んだが、これからは将来に向けた視点に切り替わる。被災地での経済活動も含めた真の意味での「復興」と、多くの犠牲と引き換えに得た教訓を「防災への備え」につなげる活動が、今後のポイントになる。
 復興事業の一環で三陸沿岸道路が整備された。縦軸のダブルルートとなる東...続きを読む

回転窓/限界突破 [2021年3月2日1面]

 国内で最も長い歴史のある「びわ湖毎日マラソン」。1946年に始まった大会で鈴木健吾選手(富士通)が日本選手初の2時間4分台の新記録を打ち立てた▼スタートから5キロごとのラップで14分台を刻み続け、15分台になったのは35~40キロの1度だけ。学生時代から活躍していた選手だったそうだが、それでも日本記録の樹立は「自分が一番びっくり」とレース後にコメントしていた▼マラソンレースのテレビ中継があること...続きを読む

回転窓/人生100年の準備 [2021年3月1日1面]

 超高齢社会の課題を「演劇」という切り口で発信する劇団があると、知人に教えてもらった。看板俳優は認知症の妻を在宅介護する岡田忠雄(94歳)さん。実体験からの迫真の演技に圧倒されたという▼2014年に岡山県和気町で誕生した劇団OiBokkeShi(オイボッケシ)。高齢者や介護者らと創り上げる演劇をはじめ、認知症ケアに演劇的手法を取り入れたワークショップなど、活動内容は幅広い▼新作の映像作品は、高齢者...続きを読む

東日本大震災から10年-3・11を伝える/元国土交通大臣・大畠章宏氏 [2021年3月1日1面]

 ◇現場で即断即決し迅速対応
 東日本大震災の発災当日、国土交通省で4回の緊急災害対策本部会議を開き、何はともあれ情報収集とその共有を図った。各所で情報を抱え込まず、さまざまな立場の人たちがそれぞれの見方で意見を出し合うことの大切さは、原発関連のエンジニアだった若い頃に学んだ。
 今できることを各自がより深く考えるため、現地の状況をみんなで共有する。全職員が視聴できるテレビ会議は有効だった。頻...続きを読む

回転窓/土木のこころ [2021年2月26日1面]

 明治~昭和期に活躍した土木技術者を取り上げた田村喜子さんのノンフィクション作品『土木のこころ復刻版-夢追いびとたちの系譜』(現代書林)が発売された。3月初旬から全国の書店に並ぶ▼2002年に出版されたが手に入りにくい状況が続いていた。暮らしや経済を支える基盤づくりや維持を担いつつ、災害発生時には真っ先に駆け付ける。そうした使命を広く知ってもらう着火剤にしたいと寿建設(福島市)の森崎英五朗社長が復...続きを読む

建設現場の仮囲いをキャンバスに/アートプロジェクト始動/全国108現場で実現へ [2021年2月25日1面]

 仮囲いが都市のキャンバスに--。108ART PROJECT(事務局・山下PMC)は、建設現場とアーティストをマッチングし、仮囲いに壁画を描くプロジェクトを開始した。初弾は大阪市内の淀屋橋プロジェクトの現場で1月にスタート。2021年度に大阪、福岡、東京の3都市で第2~5弾を展開する予定だ。将来的には全国108現場での実現を目指す。描かれた壁画を映像やオンラインで公開。取り組みを国内外の現場に広...続きを読む

回転窓/賃上げへの覚悟 [2021年2月25日1面]

 多くの企業で新しい事業年度が始まる4月に向け、労働組合が賃金引き上げなどの労働条件で経営者側と団体交渉を行う春闘。例年2月までに労組が要求内容を示し、企業からの回答が3月に出そろう▼全国中央組織の労働団体や産業別組織の指導・調整の下、労使交渉が進む現在の春闘方式は、1950年代に始まったとされる。戦後の復興から高度成長、バブルといった景気動向、社会環境の変化が、団体交渉にも影響を及ぼす▼コロナ下...続きを読む

回転窓/寄り添い合う心 [2021年2月24日1面]

 東日本大震災が発生した半月前、ニュージーランド(NZ)の南島でも大地震が起きた。東海岸にあるクライストチャーチ市を中心に大きな被害が出て日本人28人を含む185人が命を落とした▼同市は英国風の歴史的建造物が数多くあり、「イングランド以外で最もイングランドらしい街」と言われた。700カ所を超える公園がありガーデンシティーとも称される▼地震が発生したのは2011年2月22日午後0時51分。語学学校が...続きを読む

回転窓/20万人超えの防災士に期待 [2021年2月22日1面]

 防災・減災の知識や技能を習得し、非常時の避難誘導や平時の防災訓練などでも活躍する防災士。日本防災士機構の認証者が20万人を超えた▼阪神大震災を教訓に、自助、共助、協働を理念に社会の防災力を高めようと2003年に創設された。東日本大震災で防災意識が一段と高まったことや、取得を支援する自治体や教育課程に組み込む大学などもあって、認証者が着実に増えてきた▼同機構によると、都道府県別の認証者(1月末時点...続きを読む