大阪市港区は、2012年3月に閉鎖された市岡商業高校(弁天1)の跡地に住宅や商業施設、ホテルなどの誘致を検討している。同校跡地はJRと地下鉄の弁天町駅に近く、開発が進むベイエリアへの玄関口に位置し、地域のにぎわいにつながる集客施設の立地を目指す。19日に「令和7年度大阪市港区もと市岡商業高等学校跡地の活用方策等検討業務委託」の公募型プロポーザルを公告した。6月6日まで参加申し込みを受け付ける。企画提案書の提出期限は同20日。プレゼンテーション審査を踏まえ、7月14日をめどに選定結果を通知する。
対象地の面積は1万9408平方メートル。大阪メトロ中央線とJR大阪環状線の弁天町駅から徒歩5分の港区東部エリアに位置する。第1種住居地域で、容積率は300%、建ぺい率は80%。校舎やクラブ室など延べ約1万0700平方メートルの施設が残っている。跡地の東側には商業施設や温浴施設、ホテル、マンションなどを備えた大型複合施設が立地している。
区が24年4月に策定した「弁天町駅周辺まちづくりビジョン」では、大阪の西の玄関口にふさわしい拠点形成を目指し、にぎわいが広がる街づくりを展開することとしている。同校跡地は「国際拠点ベイエリアとの連携強化」「地域交流拠点の形成強化」を促進するエリアに位置付け、商業機能の充実や来街者と地域をつなぐ交流機能を高める。
参加資格は建設コンサルタントの「都市計画及び地方計画」と物品供給・業務委託で「各種施策研究・調査」に登録する法人またはJV。過去10年間に国や地方自治体から受託したまちづくりビジョン計画策定をはじめ、多様な事業者が参画する委員会の運営支援、未利用地の活用方策の検討や駅まち空間の再構築調査・検討業務の履行実績があることなど。
業務では、24年度に実施したサウンディング(対話)型市場調査の結果を踏まえ、跡地活用の具体的な内容を検討、実現可能な導入機能や施設案を整理する。4000平方メートル以上の広場を確保することとし、スキームを検討。都市計画関連の手続きに必要となる各種検討調査や資料の作成を行い、ビジョンに沿った跡地開発を進める。委託期間は26年3月31日まで。契約上限額は1111万円(税込み)。