広島市は5月30日、広島高速4号線の延伸に向けて環境影響評価(環境アセス)方法書の縦覧を開始した。計画段階環境配慮書の段階では山陽自動車道に直結するルート(延長約1キロ)と五日市ICに接続するルート(約2・4キロ)の二つの案を設定していたが、大気質や騒音、振動の影響が小さく、移動時間が短くなる直結ルート案を選定した。今後、方法書に基づいて環境アセスを実施するとともに、具体的なルートや道路構造を検討し、早期の都市計画決定を目指す。
広島高速4号線(都市計画道路広島西風新都線)は広島市の都心と北西部を結ぶ指定都市高速道路。西区中広から安佐南区沼田までの区間(4・9キロ)が供用しているが、山陽道と接続していない。延伸して山陽道と接続することでミッシングリンクを解消し、広域幹線道路ネットワークを強化する。
直結ルート案は山陽道に最短距離で接続する。既存の道路空間を活用することで周辺環境への影響の低減が期待できるほか、災害時のネットワーク向上や農業への影響などを踏まえ、都市計画として優れていると評価した。
延伸区間は安佐南区大塚東町付近~大塚西1付近。車線は4車線。設計速度は時速60キロ。道路構造は盛り土や高架式を想定している。
環境アセスの項目は大気質、騒音、振動、低周波音、水質、地下水汚染、景観、文化財などを選定。工事中や供用後の影響を予測・評価し、準備書を作成する。